【sm】真夜中、星雲旅行24時【snr】 (ページ17)

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あの後、結構順調に、時は進んで。
目的の星に着いた後。時刻はロケットに乗り込んだ時と変わらず夕方、その前ぐらいで。
「家どないする？」と意味不明なことを聞かれて困惑するも、そういえばこの星は地球じゃないんだった、と気付いて。
家族、どうしてるんだろう。
地球では黙って出てきてしまったが。気になって、「とりあえず、一回帰ってみてもいい？」と聞くとすんなり了承してくれたので、普通に帰ってみたけれど。

帰らない方がよかったかもしれない。

妙に優しい家族。
今まで私に無関心だったのに。
その、その目が、声が、私を気にしているという事実が。
気持ち悪くて、気味が悪くて、気色が悪くて。

結局、家にいることより、学校から戻るときは一番最初にロケットに行くことが多かった。
あの家より、他人である二人がいるロケットの方が落ち着くなんておかしいけれど。
…いや、ロケットさんのおかげかも。
とにかく、自分の知っているはずのものが違う形となって出てくると気味が悪くて。
あまり知らない、でも知っている一部分が自分の認識と一致する他人と一緒にいる方が落ち着くのだ。

地球の料理に興味を持ったセンラくんに、あまり料理に詳しくないながらも少しだけレクチャーしつつ。
私より彼の方が料理が上手くなった頃、何故か志麻くんが少し料理に興味を持って。

……卵を電子レンジで温めようとした彼をセンラくんと一緒になって必死で止めたのは、今となっては笑える思い出である。

私の次の願いがわからないまま、一か月ほど経過して。
家に帰りたくないことが言えないまま、ロケットに行って、夜に家に帰って。
それでも家族は私を咎めないものだから、関心があるのか無関心なのかよくわからなかった。

…今思えば、家に帰りたくないことを言っておけば少し展開は違ったのかも、なんて。