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一通り、回って、この“気分転換”も終わりが
近づいていることを察する。
ライトアップされたクラゲが
幻想的に泳いでいた。
｢なぁ、知っとる？｣
半透明な彼等に見惚れていた彼が
視線はそのままに、口を開く。
｢クラゲってさ、
死んだら海に溶けてなくなるんやって。｣
どこか切なげな凜とした横顔。
クラゲたちがもの寂しそうに
曲線を描いていた。
｢昨日、テレビでやっててさ。｣
何かを隠すように笑顔をつくった。
彼は誰を想って、
花火を見ていたんだろう。と、ふと思い出したあの夜。
謎めいている彼の本心に触れたくなって、
“同じやね”と言った理由を教えてほしくて、
｢紫耀くんのこと、もっと知りたい。｣
気付いたら、踏み込んでいた。
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作者名：かな | 作成日時：2017年6月24日 17時
