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鼻腔に星くず ページ7
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ジョルノの腕の中で目を覚す。
いつもよりも眠りの浅い様子のジョルノの腕の中で 寝付けずにいた。私が寝返りを打つたびに 目を覚ましてしまうから 起こさぬように そっと静かに身じろいで 瞼を落とす。
懐かしい夢をみた。
「A 」
ぎゅうっと抱きしめられて密着した身体からは 人生が ぎらぎらに楽しいという風な匂いがする。どうしたって嗅ぎ慣れない かあさんの匂いだ。
他所のかあさんとは、まるで違う エナメル質な長い爪に髪を梳かれる慣れない感覚に こそばゆさを覚える。
「かあさんにお願いがあるの」
「Aと晴流乃の とおさんのこと」
「女同士のヒミツよ …いい？」
その生意気盛りの女学生みたいに悪戯な瞳。
何処を取っても 母親らしくないと思った。
「おしえてくれるの？ほんとうに？」
かあさんは 赤い唇を耳元に寄せて笑っていた 気がする。
あのひとが 私たちの父親について語って聞かせたのは、記憶にある限り その一回きりだった。
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作者名：孔雀の子 | 作成日時：2019年3月31日 8時
