奇しくも愛しい【ジョジョの奇妙な冒険】 (ページ13)

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喋喋喃喃ページ13

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「随分伸びたのね Aの髪」  

「久しぶりだもの」

  トリッシュの掛けている白いサングラス。その丁番あたりに施されたロゴデザインがちらりと光った。

  「あらジョルノの話では  私たち先週も会ってるらしいのよ」  

レンズの隙間から覗く鶯色の瞳に射抜かれてしまっては口を破るほかない。  

元より当人に了解を取らず口実に使ってしまったことを詫びようと思っていた。その経緯をあれこれ聞かれることも覚悟のうえで。

  「あの日はフーゴのところに…  

ミスタにはお見通しだったみたいだけど」  

「フーゴですって…！」  

毅然として構えていたトリッシュが身を乗り出す。その瞳に溢れんばかりの好奇を含んで、話の続きを急かすように瞬きを繰り返している。

  「そうフーゴには頼りっきり… 」

  「Aに頼られて断れる男はいないわ」  

なんて表情の豊かな瞳なんだろうと関心してしまう。出会ったばかりの頃の彼女とはまるで結びつかない。  

「そんな… ええっとそれで貴方を口実に」  

ことのあらましを殆どありのままに話し終える。

  「ジョルノとももう何ともないの。

 そのちょっと揉めはしたけど… 」 

ただし、ジョルノとの直接的なやり取りは避けて。いくら相手が “唯一親しい同性” でもやはり言い淀んでしまう。

  私とジョルノの関係性が常識的な“きょうだい”とはかけ離れていること… それを彼女がそれとなく知っているとしても。