【文スト】福沢諭吉 恋愛集【男主】

愛が一つ　再会 ページ25

クイッ


｢！｣


服の裾を後ろから引っ張られた。


後ろを向くと、そこには鏡花が。


なら谷崎もナオミも敦も居るんだな。


雰囲気的に、組合との戦いも終わったんだろう。


｢…どうしたんだい？｣


福沢さんかれ離れ、鏡花に向き直った。


鏡｢ぇと。その……｣


鏡花は慌てだした。


鏡｢…ぁ、貴方は……前世を、信じる…？｣


｢…｣


なるほど、鏡花は前世を覚えてるのか。


｢…あぁ、俺は信じる｣


｢久しぶりだな、鏡花｣


鏡｢！｣


鏡花の頭を撫で、そう言うと、鏡花の顔が輝いた。


今日も我が妹は可愛い。


すると鏡花は俺に抱き着いてきた。


鏡｢私が此処に来た時、Aが居ないから凄い不安だった…｣


｢そうか…それはごめんな｣


鏡｢誰も何も覚えてないから、きっとAも覚えてないと思ってた……でも、良かった｣


鏡｢…私の事、ちゃんと覚えてるんでしょ…？｣


｢あぁ、もちろん｣


鏡｢…それなら、良い｣


｢ふふっ、無欲だな妹よ｣


鏡｢ううん！無欲じゃない！これからは私がお兄ちゃんを独占する！｣


｢！｣


｢ははっ！そうか。楽しみにしているよ｣


鏡｢昔みたいにはいかないからね！｣


｢覚悟しとくな｣


鏡花の頭を撫でながら言うと、鏡花は俺に擦り付いてきた。


可愛い。

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