第一章_夢と現実_ ページ1
私は小さな頃から星が好きだった。
届きそうで届かない煌めく星が。
星に関係する物はみな好きだった。星座や月、夜等だ。
星に関係の無いものは嫌いだった。例えば…朝とか太陽とか。
お弁当だって、キャラ弁のように星が描かれてないと食べなかった。
母がチーズを星型にして、おにぎりの海苔に乗せてくれていた…。
今思えばとてつもなくわがままだ。
そんな私には夢があった。
…星に触れることだ。この手で、星に触れて、あわよくば家へ持って帰ることが夢であった。
だが、その夢は親によって打ち砕かれた。
「__星はね、
触れないし、取って帰ることも出来ないのよ。」
母がそう言ってから、私は星に触れることを諦めた。
そこから、私は夢を創ることなんて無くなった。
今、私は37。もうすぐ40になる、結婚も出来ていない、所謂崖っぷちという奴だ。
「…はぁ」
溜息はなんだか癖になりつつある。
私はとある小説家、絢世 來の書く小説のキャラ設定を考えている。すなわちゴーストライター、というものだろう。
「名前が琉璃愛…キラキラネームみたい。」
性別は女で身長は175、体重は49。羽が生えている。
夜の妖精として人々を守る……ねぇ。
「私も妖精だったら…」
星を触れることが出来たんだろう
どこからともなくピアノの音が聞こえてきていた
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