LOSE MEMORY

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放課後。





ただ1人で運動場に立っていた。





走るのは久しぶりだから不安で1人で少し練習しようと思っていた。




クラスに迷惑はかけたくないしね。






すると遠くから聞こえた声






『中村さーん！何してるのー？』




それはたまたま廊下を渡っていた愛しい人だった。



恥ずかしっ、、




「リレーの練習ですー！」




そう。4月から変わったことと言えば




タメから敬語になった。



周りから怪しまれてもいけないから敬語に切り替えた。






すると龍也は倉庫からバトンをとってきて、わたしの方にやってきた。





『1人なら一緒に練習付き合ってあげる』




そう言って笑顔を浮かべた。




でも確か龍也って足速かったよね…





『まずは競走からー！』





そう言っていきなり足元に線をひきだした。




「え、先生も走るんですか？」




『あたりまえ』




知ってるよ。わたしよりもずっと足が速いこと。




『よーい、どん！』




龍也の合図で始まったレース。





初めは同じくらいの速さだったのにだんだん抜かされていく。






速すぎ…！






『中村さん足速いね』




「いや、先生の方がずっとですよ」

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