LOSE MEMORY (ページ25)

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「ただいまー」

家に帰ると、玄関には誰のかわからない靴が置いてあった。

誰だ？

母「今ね、海斗くんが来てるのよ～」

タイミング良すぎでしょ、

さっきのこと話さなきゃ。

海斗「お邪魔してます」

「ちょっと海斗話すことある」

お母さんに聞かれないように2人でわたしの部屋にこもった。

「今日放課後ね、龍也に残るように言われてさ、それで残ってたら……

いきなりキスされそうになって……」

海斗「え！？展開早すぎない！？」

「うん……

龍也にとってわたしはそういう対象なのかなって。
わたしのこと思い出してないんだなって」

海斗「酷いな……」

また溢れ出そうな涙をなんとか堪える。

海斗は小さくため息をついた。

海斗「しめのやつ、ほんとにバカだよな。

Aはこんなにも好きでいるのにそれに気づかずに遊び相手にしようとするなんて」

「ほんと……

しかも先生なのにね。」

そう。

これはわたしに対してだからまだいいけど、もしわたし以外の生徒に同じようなことをすれば一発アウト。

わかってるのかな、

ていうか明日から学校行きにくいんだけど……

「学校行きたくないな……」

海斗「じゃあ休む？」

「……え？」

意外な返答に思わず変な声が出る。

海斗「俺の学校ちょうど明日休みなんだよ

ズルしちゃう？」

ズルって響きはあまりよくないけど、そうするのがベストじゃんね。

しちゃおう。

「……ズルする」

海斗「おっけー！じゃあ明日思いっきり遊ぼ！」