クロスストーリー 2 ＃ ページ3
.
お母さんが目覚めたことを理由に、どうやら両親の入院する病院が変わったらしく。
荷物なんかを持っていくために その病院へ向かおうとしたのだが、地図を読むのが下手くそな私は携帯片手に 何処かも分からない道で迷っていた。
きょろきょろと辺りを見回していると、話しかけてくれた 一人の女の人。
基本 人見知りで他人に一線を引いてしまうような私だが、頼らないと道も聞けないだろうと 今の状況を話した。
…ら、何故か、私は彼女とタクシーに乗り込んでいた。
え、待ってなんでどうしてこうなった。
ていうか、タクシーに乗って病院名言えばよかったんだね、確かに！私バカだった！！！
タクシーの中には、どうしようもない気まずい雰囲気が漂っていた。二人の中には、当たり前だが会話は無く。ただ、無言なのもどうかと思い、私はおずおずと彼女に話しかけてみる。
｢ あ、あの… すみませんわざわざ。ありがとうございます ｣
｢ 別に、これくらい気にしないでください ｣
返された言葉で会話は終わり。
また、気まずい雰囲気に逆戻りだ。
うぅ…お願いだから早く病院についてくれ。
そう願っても、タクシーの走る速度が一定の速さ以上になることは無い。私は、頭を悩ませながらも ちらりと彼女の顔を見る。
綺麗に整ったその顔は、何を考えているか分からないぐらいに真顔で、ただただ前を見据えていた。どこを見ているかも分からないその目は、光を映していない気がして、なんだか過去の自分を思い出す。
｢ あの ｣
｢ ？なんでしょう？ ｣
｢ お名前、伺ってもいいですか？ ｣
私は木崎です！と告げると、彼女も 戸惑いながらも きちんと言葉を返してくれる。
｢ 私は花咲です ｣
｢ ほうほう！ ｣
それから、学年を聞いたり部活や やってることを聞いてみたり。…なんだか、過去の自分を重ね合わせた途端 この子が大人っぽく強い女性から、どこか欠けた弱々しい女の子に見えて。
私は次から次へと、彼女へと話題を振っていく。迷惑そうにしながらも、彼女は丁寧に私の話題にのってくれた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 33人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
わっふるくりーむ(プロフ) - Maiさん» ありがとうございます！報われない前提で書いているので報われることはないかと...（苦笑）感想ありがとうございます！更新頑張りますね！ (2017年10月16日 19時) (
レス) id: f1fb733784 (このIDを非表示/違反報告)
Mai - 零生さんの作品を読んで、作品一覧で見て読みました。[空の知らぬ雨【まふまふ】]の夢主ちゃん報われて欲しいです(泣) 更新お待ちしております！ (2017年10月15日 15時) (レス) id: c608e0f4fb (このIDを非表示/違反報告)
わっふるくりーむ(プロフ) - きょりだぬきさん» なんかこうってどういうことですか ｗｗ これ以上はチャットになってしまうのでレス控えさせていただきますね！ (2017年9月27日 9時) (レス) id: f1fb733784 (このIDを非表示/違反報告)
零生(プロフ) - きょりだぬきさん» そんなに!?!!? すごいな嬉しすぎるwww (2017年9月26日 21時) (レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
きょりだぬき - 零生さん» 零生様のグッズがあったら全部集めて痛バつくりますよ(は) (2017年9月26日 19時) (レス) id: b2b228fcf1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：わっふるくりーむ&零生 x他1人 | 作者ホームページ：なし
作成日時：2017年9月24日 19時
