きんし。 Mamoru.Y ページ9
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「ダメだって言ったでしょ〜？！」
八重樫「ごめんなさーい」
もう！って頬を膨らませながらAちゃん先生は怒る。
理由は喘息持ちの俺は運動禁止だって医者から言われてるのに勝手体育に参加したから。
八重樫「でも俺初めてサッカーして楽しかった」
A「喘息出たら元も子もありません！」
八重樫「これくらい大丈……ゲホ」
A「大丈夫じゃないでしょ！
も〜八重樫くんはいつもやんちゃすぎるのよ」
ベッドの上で吸引器をふうっと吸う。
先生は優しく俺の背中を撫でてくれて。
八重樫「ね、先生。
俺って運動禁止じゃん？
その、さ。子供、作れる？」
俺がそう尋ねると先生は「高校生がなに心配してるのよ」ってクスリと笑う。
A「喘息段々よくなってるんでしょ？
病院の先生から許可が出たらじゃない？」
八重樫「え〜病院の先生に聞くの？
ずーっと通ってるのに超恥ずかしいじゃん」
A「ことは成り行き！
聞けるタイミングで聞けばいいんじゃない？
とりあえずいまは絶対禁止だからね」
八重樫「ねえ先生」
A「ん？」
こっちを振り向いた先生の腕を掴む。
そのまま勢いよくベッドに上半身だけ押し倒すとそのまま跨った。
A「ちょ、八重樫く……」
八重樫「医者とか先生が思ってるより、俺全然元気だよ？」
心臓の鼓動が早くなっているのを感じる。
自分で押し倒しておきながら緊張してきた。
A「八重樫くん離しなさい」
ぐっと先生が力を込めて対抗してくるけど押してる俺の力の方が強い。
にっと笑って「離さない」と答えた。
先生の薬指に嵌めてある指輪が太陽の光に反射してやけに眩しく感じた。
先生がまた、「八重樫くん」と呼ぼうとしたからその言葉を遮るようにしてキスをする。
抵抗している先生だけど、酸素を欲した瞬間の少し開いた唇の間から舌をねじ込む。
先生は驚いたような声を「んっ」とあげた。
A「やめっ……八重樫くん！」
先生の抵抗する力が急に強くなっておれは先生に突き飛ばされる。
背中を壁に強打して痛い。
八重樫「っゲボ、ゴホッ……」
A「貴方自分の身体のこと分かってから行動しなさいよ死にたいの？！」
八重樫「……おれがしたことには、怒らないんだ」
ゲホゲホ咳を繰り返しながら吸引器をポケットから出して大きく息を吸う。
先生はそんな俺の言葉を下唇を無意識に噛みながら見てた。
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作者名：Ni | 作成日時：2016年7月19日 23時
