かんびょう。 Kei.S ページ6
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彗「馬鹿でも風邪って引くんだな」
A「うるさい〜」
ボヤけて見える視界と熱い頬
彗は面白そうに私を見て笑ってるだけ
A「寝るから帰って……」
彗「おい薬は飲んだのか水は？水分足りてないんじゃないのか」
A「飲んだ」
彗「昼は？食ったのか？食べないと良くならないぞ」
A「食欲ないの」
彗「せめてプリンかヨーグルトくらい食え。
あ、桃とか林檎とかも買ってきた。食えるか？」
スーパーのビニールの中からガサガサ色んなものを取り出す彗。
わざわざ買ってきてくれたんだ……
A「ううん、寝る……」
彗「氷まくらと冷えピタ買ってきたから、ほら」
彗が色々してくれるのは嬉しいし、有難いけど。
今はどうしてもしんどい方が勝ってしまって。
A「ありがと、もう、いいから」
それだけ言って目を閉じた。
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A「……ん、」
どれくらい寝てただろう。
目を覚ますともう部屋は真っ暗だった
そんな時間かと起き上がろうとするとお腹当たりに重みを感じる。
A「……彗？」
今気づいたけど。ぎゅっと握られてる右手。
ただの風邪なのにそんな心配してくれたの？って、ちょっと笑いそうになる。
彗「……ん、……？A？」
寝ぼけたように目を擦りながら身体を起こした彗は私の顔を見てはっとしたような表情になった
彗「大丈夫か？熱は……」
A「うん、だいぶ良くなったみたい
ありがとう」
彗「そうか……なら良かった。」
彗は車椅子からフラフラ立ち上がると冷蔵庫からポカリを出してきて私に差し出した
A「彗って意外と優しいよね」
彗「は？意外とってなんだ」
A「普段はドSツンツンだからな〜」
彗「う、うるさい病人をイビるのは流石に良くないと思ったんだ」
この話は終わり！って彗が照れたように髪を掻くからもう1度ありがとうと言った。
彗「風邪が治ったら覚えてろよ……」
照れてる彗くんはとっても可愛いです。
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作者名：Ni | 作成日時：2016年7月19日 23時
