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すなお。 Kei.S ページ1

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A「素直じゃないなあ〜」



ドヤアって効果音がつきそうな程。

おれをドヤ顔で見たコイツは誕生日ケーキを切り分ける。



雫井「べ、別に嬉しくないと言ってるわけじゃないだろ!」

ツバメ「素直に嬉しいって言えばいいのに」

雫井「お前は一番関係ない!つか、お前はなんでここにいるんだ?
今日はAと二人でゆっくりするつもりだったんだ!」

ツバメ「そのAさんに誘われたから来たんですぅ〜あーもうほんと鼓膜破れそう」

A「ツバメちゃんほんとごめんね〜
昔から頑固っていうか面倒臭いっていうか……」

雫井「……A」



おれが軽く睨んでもAはにっこり微笑むだけ。
はあっと大袈裟にため息をついたけどAはツバメと話して見向きもしない。



A「ツバメちゃんこのチョコのプレートも食べちゃいな」

雫井「な、おれの誕生日だぞ!」

A「年下に譲るって気持ちくらい持ちなさいよ」

ツバメ「そーだそーだ!」




う、……
Aに言われて軽くツバメを睨む。
不服そうな顔をしているであろうおれはオレンジジュースを口に入れた。



ツバメ「お酒飲めないの?」

A「飲めるんだけどこの人酔うと面倒臭いの」

雫井「……ガキはとっとと帰れ」

ツバメ「え〜なんで〜?」

雫井「お前がいるとイライラするからだ!」

ツバメ「Aさんと二人になりたいからって素直にいえばいいのに〜」

雫井「お前……おれをからかうのもいい加減にしろよ」

ツバメ「素直じゃないなあ」




ツバメが机に頰杖をついておれを見るから
おれはヤケになって素直になった所でなにになるんだと吐いた。


そうしたらツバメはたまには素直にアンタの言うことに従ってあげてもいいよなんて言う。


雫井「……従うんだな?」

ツバメ「従うよ?」

雫井「……じゃあ」





雫井「……Aと二人になりたいから帰ってくれ」







……


おれが言い終えると謎の無言。
なんで黙ったと問えば、二人は顔を合わせて急にニヤニヤし出した



A「素直な彗も悪くないね」

ツバメ「違和感あったけどなあ」


A「確かに」



ふふふって二人は笑う。
……もしかしておれ。遊ばれた?







『すなおな彗も悪くない』




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かべどん。 Takeru.A→



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作者名:Ni | 作成日時:2016年7月19日 23時

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