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知らなかった ページ17

「...そうだよ。喜志を裏切って今の地位を失いたくない。
それの何が悪いの?アイツと居ればなんでも手に入る。お金にも困らない、コネでメジャーな事務所にだって入れる。ライバルだって何も言わなくても蹴落としてくれるし、お陰で雑誌の表紙まで飾れた。
こんな美味しい立場手放すわけないでしょ。」



「ベルムズがどういう連中かわかってんのかよ!!」



「関係ないし!!
実際私はフェイク動画のことなんて知らなかった。
私は悪くない。」




皆の視線が唯月に集まる。



涼音と愛華も私も、唯月をじっと見つめていた。




「何その目?笑いたきゃ笑えば!?偽りの力にしがみついてみっともないって!!
...間違ってることくらいわかってる。でも私はこうやって生きてきたから!!
こうやって生きるしかなかったから!!」



言葉が出てこない。




なにか言うべきなのはわかってる。けど...




唯月がこんな想いを抱えてるなんて、知らなかった。



隼人といい唯月といい、私は今まで親友の何を見てきたんだろう。



自分で自分が嫌になった。



「...笑えるわけないよ。
後戻りできないから進むしかない。あんな辛そうな顔で言われたら、笑えるわけないよ。」




さくらは本当にすごい。



なんでそんなに的確な言葉をかけることができるんだろう。



私が持っていない勇気を、どれほど持っているんだろう。



「諏訪。
お前は間違ってない。皆、お前と一緒だよ。
迷って、もがいて、途方に暮れて。それでも、正解を求めて前を向く。
進んで、進んで、ダメなら、傷つきながら引き返す。
で、また歯を食いしばって前を向く。
皆みっともないんだよ!でも、それでいい。それがいい!

恥を繰り返して、強くなるんだよ。...ていうか、恥もかかずに強くなれると思うな!!
だから、諏訪!
お前のこれまでは、誰がなんと言おうと絶対に間違ってない!!



唯月は、じっと先生の話を聞いていた。



その眼には、涙が溜まっているように見えた。



「...おかしいな。なんで泣いてんの私。
なんで涙が止まらないんだろ...。」



唯月は、泣きながらポケットから何かを取り出した。



それは、唯月がいつも身に着けていたネックレスだった。




床に投げつけるとそれは割れ、中からなにかが出てきた。



「喜志から何も聞かされてないけど、気になって開けてみたらこれが入ってて...
多分、重要な何かだと思う。」



「...お前の想い、受け取ったからな。
逢沢。」

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真弥(プロフ) - ついつい作品の世界に入っちゃうくらい文章力が凄くて驚きです…!!とっても面白いです!更新頑張ってください!!楽しみにしております! (2021年7月20日 20時) (レス) id: 7cac5604e8 (このIDを非表示/違反報告)
蒼炎 - 更新待ってます! (2020年5月30日 13時) (レス) id: 874e279780 (このIDを非表示/違反報告)
莉子 - 更新楽しみにしてるので、頑張ってくださいね!ずっと待ってます! (2020年2月16日 22時) (レス) id: 5f56a1975b (このIDを非表示/違反報告)
柊一颯LOVE - ゆあさん» 私はゆあさんの感想を見ましたよ私はゆあさんの感想を見て良かったです私は柊一颯が大好きです (2020年1月6日 13時) (携帯から) (レス) id: 0760400581 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ - 更新まってます!! (2020年1月5日 19時) (レス) id: 5386a12f84 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:、りょうやん。 | 作成日時:2019年8月3日 3時

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