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Yt side





学校に遅れてくる


しかも入学式早々に遅れるなんて

只者ではない
















なんて思っていた自分が馬鹿馬鹿しくなった



美少年くん、いや、山田くんは

いろんな意味でクラスのみんなからの

注目を浴びていた









その異様な空気に気づいたのか

切り替えるように薮先生が山田くんに話しかける




「ま、とりあえず自己紹介したし、自分の席座れば?」







すると彼は表情を変えず、ニコリとした笑顔で


『わかったー!』



と、席に座ろうとする………











が、




ぴたっとまた立ち止まり

今度は困ったように薮先生にほほ笑みかけ




『薮ちゃん、俺の席、どこ?…へへ』





「あぁ、お前の席は中島の隣、んーと、山口の後ろ。

てか俺に聞かなくても普通空いてる席に決まってんだろ!

入学式早々遅刻してくる奴なんてお前しかいねーよ!」



と、饒舌にツッコミを入れてる薮先生を

華麗にスルーし













『おー!イケメンくんの隣か〜

いいねいいね、よろしく〜っ』



よいしょ、と椅子に座り

俺に机をくっつけて座るびしょうね…山田くん

うん、悪いんだけど

今の俺は絶対イケメンではないんだよ。


普通ならほっとくのがいいのかもしれないが

何故か俺は放っておくことができず

「あ、あぁ、よろしく」

と、ぎこちない笑みで話しかけてしまった













すると山田くんはパァっと効果音が付きそうな笑顔でさらに俺の方へ寄ってくる

『よろしくって返されたの君が初めてだよ!

俺よく無視されることが多かったから

ちゃんと答えてもらえて嬉しい、ありがとっ』




トクン…





























俺の胸が音を立てていく



その音は鼓動となって段々早くなっていくのを感じた









その笑みにドキッとしたのはきっと気の所為











「涼介!今明日の説明してんの!ちゃんと聞く!」





薮先生の注意する声を聞きながら

俺は自分の散文的な人生が

変わっていくのではないかと

期待に胸を踊らせていた

6→←4



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作者名:┼山田いちご┼ | 作成日時:2018年3月15日 10時

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