23話 ページ26
水呼城
客室で待ってる間
何か強い力を感じた。
何か、巨大な‥‥‥
あ、そうか。私が感じることが
出来るのは同じ力をもつ姉様のことだけ
つまり
姉様があの緑龍を助ける為に使ったんですね
"力"を
スジン将軍の反乱時に
姉様の力による思いを受け取って以来
血と血で呼び合うようになった。
例えるなら、そう
四龍、みたいな感じ
私にも"力"は備わっている
使うことが無いと良いけれど。
「すみません。待たせてしまったね」
扉が開きジュンギ将軍と
私と同じぐらいの女の子とその側近2人が
入ってきた
さっきまでぐうたらしてたキハトが
急にシャキッとして私の横に立つのだから
少し笑えてしまう。
「いえ、大丈夫です」
そう答えた私はふと集まる視線に気付いた
何やら女の子、たぶんリリだろう子と
その側近が私を見て目を丸くしている。
「何か‥‥?」
「うそっ!!この人イオリ様? 似てる‥‥!!」
似てる?私が?
「リリ、口を慎みたまえ
イオリ様、すみません。ごゆっくりしていって下さい」
そう言うとジュンギ将軍は
忙しいのか急ぎ足で部屋を後にした。
部屋に残された私達
さて、どう話しかけよう‥‥?
この静寂を破ったのは、リリだった
「ねぇ、イオリ様
私の友達のシオンに似てるんだけど‥?」
またしても普通に話かけてくるリリに
「リリ様っ!」と側近達から注意が入る
「いいですよ。そのままで
あと、シオンは‥‥親戚の人‥ですがお知り合い
ですか?」
‥‥‥姉様の事は隠しておこう
この事は誰にも言ってない事なのだから
「やっぱり!!別人にしては似すぎてるもの
それで、シオンは元気かしら?」
「‥‥はい。元気ですよ」
「良かった。あの子、旅に出ちゃうんだもの‥」
「イオリ様、リリ様はシオン様に会いたいと
寂しがっていたんですのよ」
「ちょっ、お黙り!!テトラ!」
私と姉様のことなど知らずに
リリと側近の‥テトラ?とそんなやり取りをしている
姉様。この人達と知り合いだったんですね‥‥
「イオリ様、シオンという人と本当は
どういう関係をもつ人ですか?」
キハトの耳打ちに心臓が飛び出そうに
驚いたが平常心を保つように
「時が来たら教えます」
とだけ答えておいた。
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作者名:暁風の夢 | 作成日時:2015年12月3日 22時