22話 ページ25
馬から下り
水の部族の港町 四泉に立ち寄った私達
「わ、雨が降ってますね‥」
「宿をとりましょうよ。イオリ様」
宿は‥‥水呼の都についてからにしよう
そこで部屋借りて休憩したら
すぐに城に行かなくては‥
「行きますよ。キハト
四泉から水呼まではすぐですから」
雨の中
歩いているとふと建物から誰かが出てくる。
その人は
何故か足元がフラフラとおぼつかない。
体調が悪いのでは‥!?
「大丈夫ですか?」
私は駆け寄って声をかけると
その人は思わぬ人物だった。
それは‥‥‥
「‥‥緑龍?」
故郷、緑龍の里にいた時に
数回、姿をみた事がある。
あの時とは変わってしまっているが
私には何となく分かった
間違いなく、緑龍だ。
「‥‥君は?」
と声をかけてくるけれど何だか苦しそう。
「どうしましょう。イオリ様」
「まずは医者を‥」
バタバタ‥‥だんだん足音が近づいてくる。
まさか、緑龍がいるなら、あの人達も‥‥
「さようなら、緑龍
"貴方達"にはもう会いたくありませんと
お伝えください。
行きましょう。キハト」
私はそう言い残して走ってその場を去った。
「イオリ様
あの人と知り合いなんすか?」
「そうですね
二度と会いたくない人の仲間です」
そう答える私を見て
何か察したらしいキハトは「‥そうですか」
と言い、これ以上は聞いて来なかった
ヨナ様、ハク様や姉様には
もう会いたくない
次に会う時には
貴方達はスウォン様の敵となるだろうから
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作者名:暁風の夢 | 作成日時:2015年12月3日 22時