17話 ページ18
何で‥!?
何で、姉様が‥ヨナ様ハク様と‥‥!?
っ!?
斬りつけて来た兵の刃を
間一髪で避ける。
危ない‥今は戦いに集中しないといけません‥!!
ブンッ
私の周囲にいた兵士達を
槍で凪ぎ払う
「うわああっ」
倒れていく兵士達
私は駆け出そうと踏み出そうとしたが
タンッ‥足元の地面に数本の暗器が突き刺さる
これは‥姉様の‥!!
"イオリには人の命を奪ってほしくない
スジン将軍はそれ以外の方法で
止めることができるはず‥!!"
直接、頭の中に響く姉様の声
普通の人なら起こらないことですが‥
姉様も私と同じ"力"が使えるから、ですか‥
「ええい何をしている!!奴らを追え!!」
スジン将軍の叫ぶ声がする。
命を奪わずにあの将軍を止める‥?
姉様は甘いです。
一緒にいた頃はそう思っていたけれど
今は違う‥!!
スジン将軍は
この方法しか止められない!!
私はまた駆け出した。
すると
スジン将軍が弓を構えている姿が目にうつる
どこに向けて‥!?
スジン将軍の視線の先を辿ると
スウォン様がいた。
「これで終わりだ!!スウォン」
スジン将軍が弓を引き絞っている。
このまま
矢が放たれてしまったら‥!!
矢はスウォン様に‥‥
ゾクッ
背筋が凍る。
頭が真っ白になる。
スウォン様は
大切な物は、すべて切り捨ててきた。
これ以上
スウォン様から奪わないで!!
私は、大切な人を失いたくない!!
もう、これ以上は‥!!
「スウォン様っ!!」
ザンッ
矢は放たれる事なく
代わりに一人の火の部族兵のもつ槍が
将軍を‥‥‥。
急に体の力が抜け地面に膝をつく
「イオリッ!!」
スウォン様が戦場だというのにこちらに
走ってくるのが見えた。
それから
覚えていることは
「無事で良かった、です‥」
と言われ抱き締められたことだけだった。
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作者名:暁風の夢 | 作成日時:2015年12月3日 22時