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12話 ページ13

私はスウォン様に手を引かれながら
待たせているジュド将軍のもとに向かう。


ヨナ様が北山の崖から生還されていた事は
今でも夢のよう。
本当なら声をかけて差し上げたかった。
なのに
震えるヨナ様を見ていると
声が出せなくて
ただ
その場に立っている事しか出来なかった。


スウォン様が行った事とはいえ
私はスウォン様についていくと
決意した時点で
ハク様とヨナ様を裏切ったことには
変わりはないのです。

でも
あの夜の出来事が
ヨナ様の心に深い傷を
負わせてしまったかと思うと‥‥

スウォン様の為に生きる
と、誓ったのに‥‥
なのに
ヨナ様とハク様のことが頭から離れなくて‥
緋龍城で4人で過ごしていたあの頃が
昨日の事のようで‥
2人の姿をどうしても探してしまっていて‥

気がつくと私は大粒の涙が溢れて
止まらなくなっていた。
「‥‥スウォン様。すみません‥‥
あなた様の為に、生きると誓ったのに‥‥」
スウォン様は
歩く足を止め、私を見つめて
いつもの優しい声をかけてくれた。
「いいんです‥‥。
私も同じ気持ち、ですから。」
そして
私は抱き寄せられスウォン様の腕の中へ
「感謝しています。イオリ
私についてきてくれてありがとう。」
その言葉に
私はドキンと胸が高鳴る。
「でも‥今は我慢せず泣いていいんですよ。」
私は
その言葉に安心して
今までの思いが
溢れかえった。
もう、止められない‥

「ス、ウォン‥様っ‥
うっ、う‥‥ああああああっ」

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設定タグ:暁のヨナ , スウォン , 恋愛   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:暁風の夢 | 作成日時:2015年12月3日 22時

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