検索窓
今日:5 hit、昨日:8 hit、合計:56,795 hit

10話 ページ11

「スウォン様
緋龍城にお戻りにならないのですか?」
私達は馬を走らせ阿波の港に向かっている。
そろそろ戻らないとケイシュク参謀に
怒られますけど‥‥
「まだ戻れません。
地心の都で気になる噂を聞いたのです。」
『噂‥‥?』
私とジュド将軍は揃って首を傾げる。
「ええ。阿波の領主のヤン・クムジ殿が
違法の商売をしていると聞きまして」
「ああ!そうでしたね。
それも他国を相手にとか」
思い出した。
地心城に向かう時に噂話をきいたのでした。
「いつの話ですか?それは」
おや?ジュド将軍も
話聞いてないことあるんですねっ。
「あれ?ジュド将軍聞いてなかったんですか?」「地心城の城下町で聞いた話ですが‥?」
私とスウォン様がジュド将軍も聞いていて
当たり前のように言うと
将軍はだんだん険しくさせていく
「地心城の城下町では
貴方達が先に行ってしまうから!
そんな話聴く余裕なんて無いですよ!!」
あっ‥‥‥
確かにジュド将軍を置いてきぼりにして
スウォン様と先に行ったんでしたっ
私は苦笑いで返す。
「まぁまぁ。ジュド将軍
落ち着いてください。ほらっ阿波の港
見えてきましたよ」
「わぁ。海ですよ!初めて見ます♪」
きれい‥‥
少しの間見とれてしまった。
「新しい町ワクワクしますね!
行きましょうイオリ」
「はいっ!」
スウォン様とスタスタ歩いていく中
「お二人だけで出歩かれては困ります!!」
ジュド将軍の声が後ろから響いていた。



「んー町は静かですね‥?」
「そうですね。何も無ければ良いのですが‥」
町並みを歩いているとちょうど曲がり角から
飛び出してくる人の影
「スウォン様っ!」
「えっ‥わっ!!」
「きゃ‥」
止める間も無くスウォン様は相手と
ぶつかってしまった。
相手の方に視線を向けると
ぶつかった衝撃で地に膝をついている。
けど‥‥
その相手の子は
ショートカットの赤い髪‥‥‥‥‥。
ドクン ドクン
もしやと思い心臓が大きく音をたてる。

「ご、ごめんなさい」
「すみません。
私こそ前方不注意で‥すみませんっ」
スウォン様が少女に手を伸ばす。
ふいに俯いていた少女が顔をあげた。

それは、見間違えるはずもない

私の大切な人であり
あの日の夜、私が裏切った

ヨナ姫‥‥だった。

11話→←9話



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.0/10 (22 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
41人がお気に入り
設定タグ:暁のヨナ , スウォン , 恋愛   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:暁風の夢 | 作成日時:2015年12月3日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。