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34話 ページ9

水の部族
駐屯地 兵舎にて。

沖の船隊には
気づいているのか兵逹は慌ただしく動いていた

「リリ‥兵を動かすなんて‥本当に?」

「私は麻薬にしても
ヒヨウにしても

結局はこの地の人々が立ち向かわなきゃ
未来はないと思うの

そして、私が
彼らを守るために決断しなくては」

そう語るリリの姿は
会った頃よりも立派に見えた。

「止まれ!!何だお前逹は!!」

「ここの隊長に会わせてほしいの」

「はあ!?ラマル隊長に何の用だ!?」
やはり‥
このままでは交渉すら出来ない。
ならば‥‥
「この御方は
水の部族長 アン・ジュンギ様がご息女
リリ様にあらせられます。

速やかに隊長にお取り次ぎ下さい」

私がそう言うと わりとすんなり隊長に
会うことが出来た。
けれど
今更リリの事を知ったのかヨナ様が
目を丸くしてリリを見ていた。
姉様から聞いてるとばかり
思っていたのだけれど‥


「えっ、兵を動かせと?
リリ様のご命令といえどすぐには‥」
隊長に説明すると
言い淀んでいる。水の部族長はイクサ嫌いで
それは兵逹にも影響している。
どうするか‥‥
そういえば、リリは持っていましたよね
水の金印を‥‥

思った通り
リリは水の金印を机に置き見せる。
「これぞ、水の部族長 水の金印

あんた逹が動けない理由は我が父
アン・ジュンギへの忠誠によるものと
受け取った。

私はそれを評価する。

だが これは水の部族の存亡の機

これより私の言葉は水の部族長の言葉と思え」

一斉に兵逹はリリにひれふす。
リリのこんな姿を見ると
さすが将軍の娘 と改めて実感する。

「リリ様‥御意に。
しかし恐れながら ここの兵力では厳しいかと
せめて援軍を‥」

援軍‥か。
私は考える間もなく即答する。

「援軍は いりませんよ」
「私に策はあります」
私とスウォン様が口々に言う。
「イオリ様!?ウォンまで‥」
「お二方 勝機はある、と?」
隊長とリリは半信半疑のようですけど
この闘いは確実に勝てます。

「大丈夫ですよ。

それにいるんでしょう?向こうに雷獣が

ならば何が来ても負けませんよ」

「私と互角に闘える"巫女"がいるんです。

負けるはずがありません。

そうですよね?」

私はヨナ様にそう声かけてから
チラリ、と
黄龍、ゼノを見る。
彼はただ
無言で険しい表情を浮かべるだけだった。

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暁風の夢(プロフ) - 芽留さん» ありがとうございます!更新は遅くなるかもしれませんが精一杯頑張ります! (2016年5月7日 21時) (レス) id: 4565eb4012 (このIDを非表示/違反報告)
芽留 - 初めまして(//∇//)小説大好きです(*≧∀≦*)これからも頑張って下さい\(^o^)/ (2016年5月7日 21時) (レス) id: 9850d6f22d (このIDを非表示/違反報告)
暁風の夢(プロフ) - りりらさん» ありがとうございます!これからも この作品をよろしくお願いします (2016年3月25日 19時) (レス) id: 4565eb4012 (このIDを非表示/違反報告)
りりら - 一気に読んでしまいました!面白かったです (2016年3月25日 19時) (レス) id: c83de81e00 (このIDを非表示/違反報告)
暁風の夢(プロフ) - きーや(。-_-。)さん» コメントありがとうございます!そう言って頂けると嬉しいです (2016年3月24日 10時) (レス) id: 4565eb4012 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:暁風の夢 | 作成日時:2015年12月3日 22時

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