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52話 ページ27

「これは…」

駆け付けたある村。
そこで黄龍による村人の避難が行われている
私は、考える前に体が咄嗟に動いていた

「黄龍!これはどうなっているのですか!?」
「アンタは……妹さんこそ、どうして
いや、悪いけど今は時間が無いんだ」

私の質問に答えず、黄龍は村の外れに向かって走る。青龍の眼で見た、その光景に
思わず息を飲んだ。

戒帝国の敗残兵。
それが束になって遅い来る。
命がけで止めるのは、姉様達だった。

行かなきゃ

それだけが、私の思考を埋め尽くした。

「黄龍!私も行きます!」

黄龍を追って、そう声をかければ
何故か足を止めて振り返った。


「妹さんは来るな。ゼノがいれば皆は大丈夫」
「何で!?私も……」
「妹さんは、娘さん達の信頼が足りない
行っても逆効果だから」

確かにハクやヨナは私を恨んでいる。
だけど、それでも私は_____


「イオリ様はお姉さん、ヨナ姫やハク将軍に
会う為に来たんだよ!ここで引き返す訳には
いかねぇな!!」

「一生のお願いなんです!行かせて!
私を止めないで!!」

私は叫ぶ。
キハトと一緒に。

こんなに必死になったのは
初めてかもしれない。

黄龍の横を通り抜けて
二人で全速で走った。

ああ、白龍や青龍が
倒れていく姿が黄金の眼に映る。

ハクも、緑龍も
足元がフラフラだ

急げ

間に合わなくなる前に。伝えられるものも
伝えられなくて手遅れになる前に


ようやく彼らの姿が見えてきた
地面に倒れた姉に振りかざされる刀

私は迷わず
右手を前に突き出した

「間に合えーーッ!!!」

自然が反応して
地から草木が伸び、兵士に絡み付く
自由を奪われた兵士は驚愕の顔。

ドオンッ

愛用する槍を駆使して戦場に飛び込む
その瞬間、姉と視線が交わる。

驚き戸惑う姉様に私はこう言った

「姉様に死なれては困るんです」

私が貴方に直接伝えたいことが
伝えられなくなってしまうから_____

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暁風の夢(プロフ) - 芽留さん» ありがとうございます!更新は遅くなるかもしれませんが精一杯頑張ります! (2016年5月7日 21時) (レス) id: 4565eb4012 (このIDを非表示/違反報告)
芽留 - 初めまして(//∇//)小説大好きです(*≧∀≦*)これからも頑張って下さい\(^o^)/ (2016年5月7日 21時) (レス) id: 9850d6f22d (このIDを非表示/違反報告)
暁風の夢(プロフ) - りりらさん» ありがとうございます!これからも この作品をよろしくお願いします (2016年3月25日 19時) (レス) id: 4565eb4012 (このIDを非表示/違反報告)
りりら - 一気に読んでしまいました!面白かったです (2016年3月25日 19時) (レス) id: c83de81e00 (このIDを非表示/違反報告)
暁風の夢(プロフ) - きーや(。-_-。)さん» コメントありがとうございます!そう言って頂けると嬉しいです (2016年3月24日 10時) (レス) id: 4565eb4012 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:暁風の夢 | 作成日時:2015年12月3日 22時

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