50話 ページ25
「…そろそろ時間だな」
ラナが黄金の瞳を光らせて
私達が来た道を見る。
かすかに、確実に近付いてくる足音。それは
ジュド将軍だろう。
「最後に言っておく、イオリ
姉、シオンに残された時間は少ないぞ」
姉様が、死を迎える時が近いということか。
ならば________
「ラナ様、お願いがあります」
***
「見つけましたよ！スウォン様！イオリ様！
キハト！キサマ何をやっていたんだ！？
お前は____」
くどくど…ジュド将軍の説教が始まろうと
していた、が
「悪い。ジュド将軍、説教なら後。
ちょっと出掛けて来る」
キハトらしくない低く、冷静な声に
ぴたり、と口を閉ざした。
「すみません」
私も、それだけ言ってジュド将軍の横を
通りすぎていく。
向かうのは、地の部族領の端。
国境付近の町。
そこにいるだろう
ヨナと姉達、一行を探しに。
***
【スウォン視点】
「キハト、宜しくお願いします」
「任せて下さい」
すれ違いにキハトにイオリを託した
返ってきた力強い言葉に心底安堵する
去り行くイオリとキハトの背中
彼女の隣に私が立てないのが悔しい。
国王という鎖が、時に私を締め付ける。
寿命が尽きる時が
近いというイオリの姉、シオン。
彼女と本音で話をして
想いを伝えにいくのだという。
それには、私の幼馴染の“彼女“と“彼“に
会うことにもなる訳で。
再開した水の部族領にて。
ハクは、とても私を恨んでいた
ヨナは、私に敵意をもっていた
私には戻らない時間
でもイオリなら、戻せるかもしれない。
貴方だけは、許されるかもしれない。
そう、願いを抱いて。
彼女をキハトに託した。
「ジュド将軍。地と火の将軍達と合流して
戦支度をします」
私は、私のやるべきことをする。
ただ、それだけだ。
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暁風の夢(プロフ) - 芽留さん» ありがとうございます！更新は遅くなるかもしれませんが精一杯頑張ります！ (2016年5月7日 21時) (
レス) id: 4565eb4012 (このIDを非表示/違反報告)
芽留 - 初めまして(//∇//)小説大好きです(*≧∀≦*)これからも頑張って下さい＼(^o^)／ (2016年5月7日 21時) (レス) id: 9850d6f22d (このIDを非表示/違反報告)
暁風の夢(プロフ) - りりらさん» ありがとうございます！これからも この作品をよろしくお願いします (2016年3月25日 19時) (レス) id: 4565eb4012 (このIDを非表示/違反報告)
りりら - 一気に読んでしまいました！面白かったです (2016年3月25日 19時) (レス) id: c83de81e00 (このIDを非表示/違反報告)
暁風の夢(プロフ) - きーや(｡-_-｡)さん» コメントありがとうございます！そう言って頂けると嬉しいです (2016年3月24日 10時) (レス) id: 4565eb4012 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暁風の夢 | 作成日時：2015年12月3日 22時
