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47話 ページ22

《スウォン視点》


「……え、夢じゃないのですか…?」

どんっ と体が押される感覚に
やっと意識が現実に引き戻された

夢じゃないということは、つまり…
まだ柔らかい感触が残っていることは…
さっきのことも…実際にあった…ということで

「…っ」

恥ずかしくて、恥ずかしくて
思わず目を腕で隠した

キスなんて
もう少し先になるてばかり…思っていたのに。

突然に訪れた出来事に
私の方が_____

「心臓が持ちません…」


「ふうん。イオリ様と何があったのですか?」
「ジュド将軍っ!?どこから聞いていたの
ですかっ!?」

不機嫌そうな声低い声
驚いた。心臓が止まるかと思うぐらいに

「そんなに驚くことですか。俺は今の呟きしか聞いてないんで大丈夫ですよ」

一層ジュド将軍の声に不機嫌さが増した気が
するが、ふう…と内心安堵する。


ゴゴゴ…
遠くから、妙な音が聞こえて来た。

ジュド将軍も不審に眉をひそめている
ならば、聞き間違いではなさそうです

私は、立ち上がりにかけていたマントを羽織る

「様子を見て来ましょう」
「そうですね。何が起こるか分かりませんから気を抜かないで下さいよ」


****

《イオリ視点》

地下への扉が開いていた。
散歩に行ったきり、帰って来ないキハト。
巻き込まれたかも…という可能性がよぎる

「うっ…」
地下から聞こえたうめき声
これは、確かにキハトの声だった

「キハトっ!」

私は考える間もなく
暗い地下へと飛び込んだ。

「イオリ!!」
「イオリ様!!」

背後からかかるスウォンとジュド将軍の声
二人に夢中で状況を訴える

「キハトが、この中に居るんです!
霊に…巻き込まれたかもしれません!!」

「キハトが…!?」

顔色を変えたスウォンも
地下へ駆け込んでくる

「今、松明を…お待ち下さい!
スウォン様!イオリ様ッ!!」

松明を用意しようとするジュド将軍を
待っていられず先を急ぐ

慌てた声が聞こえたが、走る足を
止めることは無かった

たとえ暗闇でも、この地下のことは
知り尽くしているのだから


二人で走り続け、ようやくキハトの姿に
追いついた。
壁に寄りかかるようにして立っている

「大丈夫ですか!?」

私とスウォンはキハトに駆け寄る

「怪我は無いようですね。よかった」

確かにスウォンの言うとおり外傷は
見当たらない。
けれど、違和感があった
何かが違う
そう直感が告げている。

「イオリ様…」

キハトは私の名を呟いた直後
気がつけば私はキハトに抱き締められていた

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暁風の夢(プロフ) - 芽留さん» ありがとうございます!更新は遅くなるかもしれませんが精一杯頑張ります! (2016年5月7日 21時) (レス) id: 4565eb4012 (このIDを非表示/違反報告)
芽留 - 初めまして(//∇//)小説大好きです(*≧∀≦*)これからも頑張って下さい\(^o^)/ (2016年5月7日 21時) (レス) id: 9850d6f22d (このIDを非表示/違反報告)
暁風の夢(プロフ) - りりらさん» ありがとうございます!これからも この作品をよろしくお願いします (2016年3月25日 19時) (レス) id: 4565eb4012 (このIDを非表示/違反報告)
りりら - 一気に読んでしまいました!面白かったです (2016年3月25日 19時) (レス) id: c83de81e00 (このIDを非表示/違反報告)
暁風の夢(プロフ) - きーや(。-_-。)さん» コメントありがとうございます!そう言って頂けると嬉しいです (2016年3月24日 10時) (レス) id: 4565eb4012 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:暁風の夢 | 作成日時:2015年12月3日 22時

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