46話 ページ21
「スウォン？朝ですよ？」
いくらたっても起きないスウォンを
起こすべく、ゆさゆさと肩を揺する
「ん…イオリ……?夢……ですか…?」
半分目を開いたスウォンは、まだ寝ぼけて
いる様子
「夢じゃないですよ。起きて下さ___!?」
スウォンを覗き込むようにした私に、すっ と
手が伸び、ぐいっ と肩を引き寄せられる。
強い男の人の力に抗うすべも無く
スウォンの上に乗っかる状態になってしまう
…す、スウォンって……
こんなに寝起き悪かったでしょうかッ！？
恥ずかしさから、頭が真っ白になっていく
間近で見るスウォンの整った顔立ちに、さらに
心臓の音が、激しく鳴り響いた
「起きて下さい！夢じゃないですよっ！」
「行かないで……」
弱々しい声に、私はピクリと震えた。
スウォン…貴方は……
離れようと体を引く私を、さらに引き寄せ
スウォンの手は私の後頭部に当てられた
近くに広がるスウォンの顔
この瞬間、私は初めて唇を触れ合わせた。
ぷしゅー…蒸発したように顔が、体が熱くて
たまらない。
「スウォンのバカ………」
どんっ 私は突き放すと森の奥に逃げるように
して走り込んだ。
ドキドキドキドキ…
静まって下さいよ！心臓ッ！
「すう…はあ…」
深呼吸しても、落ち着けない。
いつまでたっても、この甘い感情が消えなくて
「そうだ。他のことを考えましょう！」
他のこと…他のこと…
言い聞かせて思考を切り替える。
一番に浮かんだのは
“行かないで…“
あの切ない声だった。
ヨナ様の誕生日の夜を
思い出しているのだろうか
人を裏切って、憎まれて生きることは辛い。
いつもの優しい笑みの裏に隠しているものを
私が知れる日が、来るといい…
ゴゴゴ…
何やら大きな音がして私は振り返る
その音の正体に思い当たることがあった
《龍の石像》
地下に続くお墓の入口にある。それが、開いた
音に違いない
けれど
眠っているのは先代巫女だけじゃない
いや、先代が共に眠っていることが特殊です
もともと青龍の里があったこの場所は
ある日、賊に襲われたことにより
強い怨みをもつ者もいる。
スウォンの護衛につく前、この辺りで
過ごしていた私はともかく他の皆が
襲われでもしたら………
急速に冷えていく心
私は、急いでその場所に向かって走り出す
そしたら、案の定
地下への扉が開いていた
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暁風の夢(プロフ) - 芽留さん» ありがとうございます！更新は遅くなるかもしれませんが精一杯頑張ります！ (2016年5月7日 21時) (
レス) id: 4565eb4012 (このIDを非表示/違反報告)
芽留 - 初めまして(//∇//)小説大好きです(*≧∀≦*)これからも頑張って下さい＼(^o^)／ (2016年5月7日 21時) (レス) id: 9850d6f22d (このIDを非表示/違反報告)
暁風の夢(プロフ) - りりらさん» ありがとうございます！これからも この作品をよろしくお願いします (2016年3月25日 19時) (レス) id: 4565eb4012 (このIDを非表示/違反報告)
りりら - 一気に読んでしまいました！面白かったです (2016年3月25日 19時) (レス) id: c83de81e00 (このIDを非表示/違反報告)
暁風の夢(プロフ) - きーや(｡-_-｡)さん» コメントありがとうございます！そう言って頂けると嬉しいです (2016年3月24日 10時) (レス) id: 4565eb4012 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暁風の夢 | 作成日時：2015年12月3日 22時
