44話 ページ19
《スウォン視点》
「俺 眠いんで先に寝ます〜お休みなさい」
キハトは眠そうに欠伸をしてから木を背もたれに、直ぐ様眠りにつく
そして数分とたたずに寝息が聞こえてくきた。
やっぱり野宿が慣れない私にとってどんな所でも寝れるキハトが羨ましい…
「コイツは…皇后になられるイオリ様の従者で
ある自覚が足りん明日から鍛え直して…」
ジュド将軍は爆睡するキハトを見下ろし
ぶつぶつと言い始める
「キハトらしくて良いじゃないですか
でも私も眠くなってきましたね…スウォンは
寝れそうですか?」
キハトの自由奔放さに対してもイオリらしい
反応ですね
少し辺りを見回してから私は肩をすくめて
答えた。環境が違うせいかどうも落ち着かない
「私はもう少し起きてます。なんだか目が覚めてしまって」
「そうですか…では私も起きてます」
イオリは、そう言って私の隣に来て座る。
「先に寝ていて良いんですよ?」
「私も…起きてます、から……」
言っていることとは反対に私にもたれかかると
ゆっくりと眠りに落ちていく
なんだか私を気づかい起きていようとして
くれたことが、たまらなく嬉しい。
けれど、数分ともたずに寝てしまっている。
私の中でそんな所も含めていとおしい存在に
なっていた。
寝顔が可愛くて少し頬をつついてみる。
「…スウォン…」
既に夢の中なのか寝言で私の私の名を
呟いていた。
そんな彼女に微笑まずにはいられない。
「…イオリは何の夢を見ているのかなあ」
「あのスウォン様。私もいることをお忘れなき
ように」
あ…
完全に忘れていた。彼の存在を。
「あ、すいませんジュド将軍」
「まあ良いですけど。寝れなくてもお休みに
なって下さい。長旅でお疲れでしょう」
「そうですね…でも」
イオリが肩に寄りかかっているから心臓の音がドキドキして眠れるはずないじゃないですか
「ジュド将軍も無理しないで下さいね」
「ああ、それは平気です。いずれ見張りは
コイツを起こして変わってもらいますから」
ジュド将軍は真顔でそんなことを言う
キハトやジュド将軍には申し訳ないけれど
私もお言葉に甘えることにした。
「では私は先に寝ますね。お休みなさい」
「お休みなさい。良い夢を見られると良いですね」
ジュド将軍の言葉を最後に
私は、ぎゅっと目を瞑る
けれど 眠ることの出来たのは大分、後のこと
だった。
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暁風の夢(プロフ) - 芽留さん» ありがとうございます!更新は遅くなるかもしれませんが精一杯頑張ります! (2016年5月7日 21時) (レス) id: 4565eb4012 (このIDを非表示/違反報告)
芽留 - 初めまして(//∇//)小説大好きです(*≧∀≦*)これからも頑張って下さい\(^o^)/ (2016年5月7日 21時) (レス) id: 9850d6f22d (このIDを非表示/違反報告)
暁風の夢(プロフ) - りりらさん» ありがとうございます!これからも この作品をよろしくお願いします (2016年3月25日 19時) (レス) id: 4565eb4012 (このIDを非表示/違反報告)
りりら - 一気に読んでしまいました!面白かったです (2016年3月25日 19時) (レス) id: c83de81e00 (このIDを非表示/違反報告)
暁風の夢(プロフ) - きーや(。-_-。)さん» コメントありがとうございます!そう言って頂けると嬉しいです (2016年3月24日 10時) (レス) id: 4565eb4012 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:暁風の夢 | 作成日時:2015年12月3日 22時