38話 ページ13
《緋龍城》
「お帰りなさいませ
スウォン陛下 イオリ様」
城に戻るとケイシュク参謀が出迎えてくれた
「水の部族の偵察のみとのお話でしたが
随分お早いお戻りでしたね」
‥‥ケイシュク参謀の声を聞くのも久しぶり‥
水の部族でのことはとても長い時間がたってるように思える。
「各部族長に伝令を
五部族会議を執り行います」
「はっ」
バタバタと走り去るケイシュク参謀
ふと
隣を見るとジュド将軍が険しい顔をしていた
「ジュド将軍どうかしましたか‥?」
「‥‥イオリ様 陛下
何故あの時 2人とも凍りついたように
動かなかったんです!?
自分の身を大切にして下さい!!
それとも何か!?
今更 情に呑まれ あの男に命を捧げるおつもり
だったのか!?」
必死に訴えるジュド将軍
「ジュド将軍‥落ち着いて下さいよ
あの時は 止めてくれた方がいたから 良かっ‥‥」
声に被せてジュド将軍はキハトに問いかける
「キハト そう言うなら聞くが あの瞬間
もし 誰も止めなかったらと考えるとお前は
どうなんだ!?」
「俺は
"お姉さん"は 止めてくれると信じていましたよ
根拠は 良く当たる自分の勘ですかね?」
‥ありがとう キハト私は心の中で呟いた。
"お姉さん"か
キハトには全てお見通しなんだろう、な
「‥‥勘など あてに出来ん」
「‥ジュド将軍 キハト すみません。
命を、捨てて良いと思った事などありません
次は斬ります」
「‥‥私も、次は同じ失敗はしません」
その会話を後に
各自すべきことを行いに それぞれ去っていく
この場に 残っているのは私とキハトだけだ。
「‥イオリ様‥大丈夫です
捨てられない情は確かにあります。
悔やむ必要はありませんよ」
「‥‥ありがとうございます。キハト
さて、執務があるんでしたよね
早く片付けてしまいましょうか」
ふと見上げると
空には雲がかかり薄暗く 雨が降りそうだった。
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暁風の夢(プロフ) - 芽留さん» ありがとうございます!更新は遅くなるかもしれませんが精一杯頑張ります! (2016年5月7日 21時) (レス) id: 4565eb4012 (このIDを非表示/違反報告)
芽留 - 初めまして(//∇//)小説大好きです(*≧∀≦*)これからも頑張って下さい\(^o^)/ (2016年5月7日 21時) (レス) id: 9850d6f22d (このIDを非表示/違反報告)
暁風の夢(プロフ) - りりらさん» ありがとうございます!これからも この作品をよろしくお願いします (2016年3月25日 19時) (レス) id: 4565eb4012 (このIDを非表示/違反報告)
りりら - 一気に読んでしまいました!面白かったです (2016年3月25日 19時) (レス) id: c83de81e00 (このIDを非表示/違反報告)
暁風の夢(プロフ) - きーや(。-_-。)さん» コメントありがとうございます!そう言って頂けると嬉しいです (2016年3月24日 10時) (レス) id: 4565eb4012 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:暁風の夢 | 作成日時:2015年12月3日 22時