37話 ページ12
「ス‥ウォン‥」
ハク様はスウォン様の名を呟くと
とてつもない殺気を放ち こちらに向かってくる
「止まれ
俺らと どんな関わりがあるのか知らねーが
危害を加えるのは許さねぇ」
キハトが剣を構えて立ち塞がるが
ハク様は歩く足を止めようとしない
「止まれと言って‥‥‥ちいっ」
キハトが言い終わる間もなく
勢い良く襲うハク様の拳
「がはっ」
キハトは 避けようとして避けきれず
腹部に受け、壁まで 吹っ飛ばされていく
ズザッ
今度はジュド将軍がハク様を斬りつけるも
逆に返り討ちにされ キハトよりも重症を負った
次は
スウォン様の方に向かって歩いてくる
大量の血を流していても
一歩
一歩と
近づいてくる。
私は たまらずスウォン様の前に出る。
手で槍を固く握りしめた。
ハク様を止めないと
そう思うのに
全身が震えるだけで動いてくれない‥!!
ハク様の拳が私に迫る
このままハク様の恨みを受け止めてしまおうか
ぎゅっ と固く目を閉じた。
いくらか待っても何も痛みも感じない
恐る恐る目を開けると目の前でハク様の手が
止まっていた。
緑龍と姉様の手によって。
「‥‥‥放せ」
「彼らはリリちゃんの護衛してくれた人達だ
今回の闘いにも協力して
味方になってくれたんだよ」
「‥‥ハク 手を下ろして
血を流しすぎているから早く処置しなきゃ」
「放せェ!!!」
ドカッ
ハク様は仲間だというのに緑龍と姉様を殴る
2人とも地面に倒れた
「‥‥何て顔してんだ。
まいったな‥放っておけない‥」
緑龍はそう呟くと私達の方を見た。
「‥そこの人達、生きてる?
彼は僕が力ずくで押さえるから
その間に行くんだ」
そうだ‥
早く、ここから‥立ち去らないと‥
スウォン様はジュド将軍に連れられ
私はキハトに手を引かれその場を去る。
「はなせッ
はなせェェ!!
あいつは あいつだけは!!!」
ハク様の叫びが重く心に突き刺さった。
ふと見ると姉様と視線が合う
私は‥言い残した事を
‥私と姉様にしか使えない巫女の力で
呼び掛ける。
"私は不老不死
けど
貴女は短命なのだから
止めてくれなくても良かったのに"
私は
巫女として黄龍の体と
青龍の瞳をもつ者
姉様には残りの2つの力と 風
私は木や植物を操る 自然の力が備わってる
恨まれてもなお
永遠に生き続けなければならない人生
姉様には生きてほしいのに
何故
私が生き続ければならないのですか?
《作者より》
暗い展開ですが
物語はバットエンドにはしない予定です
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暁風の夢(プロフ) - 芽留さん» ありがとうございます！更新は遅くなるかもしれませんが精一杯頑張ります！ (2016年5月7日 21時) (
レス) id: 4565eb4012 (このIDを非表示/違反報告)
芽留 - 初めまして(//∇//)小説大好きです(*≧∀≦*)これからも頑張って下さい＼(^o^)／ (2016年5月7日 21時) (レス) id: 9850d6f22d (このIDを非表示/違反報告)
暁風の夢(プロフ) - りりらさん» ありがとうございます！これからも この作品をよろしくお願いします (2016年3月25日 19時) (レス) id: 4565eb4012 (このIDを非表示/違反報告)
りりら - 一気に読んでしまいました！面白かったです (2016年3月25日 19時) (レス) id: c83de81e00 (このIDを非表示/違反報告)
暁風の夢(プロフ) - きーや(｡-_-｡)さん» コメントありがとうございます！そう言って頂けると嬉しいです (2016年3月24日 10時) (レス) id: 4565eb4012 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暁風の夢 | 作成日時：2015年12月3日 22時
