【ONEPIECE】死の執着2【男主】 (ページ49)

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25話⑥ ページ49

「そういやぁ、なんでおめーは
片目隠してんだ？
傷があるわけでもねぇのに…」

フランキーの質問に、
Aは力なく答えた。

「気が抜けると
顔にも目が出てくる…から」
「へぇ…ちょっと気ィ抜いてみろ」
「意味わかんねぇ注文しないで…
あ、じゃあお前で試してやるよ」
「？」

気を抜いてと頼むゾロの肩に
Aは軽く触れた。
すると、ゾロの体から
パチパチっといくつもの目が開いた。

「えぇ！？」
「Aと同じだー！！」

手のひらを見ると目があり、
くるっと回して手の甲を見ると目があり、
手首から腕にかけても目があり、
左頬にも目が出てきていた。

「こうなる」
「どうだゾロ！？なんか変わるか？」
「いや…」
「ただ目を出しただけだ。
"それ"は何の役にも立たない」
「何の役にも？」
「相手を気味悪がらせるだけ」
「趣味悪いな」

Aが解いて、目はすぐになくなった。

「むり…もうあがる」

完全に逆上せた様子のAは
ざばっと立ち上がり、浴槽から出た。
慌ててチョッパーが駆け寄る。

「無理するなA！
俺が運ぼうか！？」
「いい…歩ける…」

と、言いつつ、
パタリと膝から崩れてしまった。
チョッパーは人型になり、
Aを抱えた。

「俺、Aを介抱してくる！」

早足で大浴場を出た。

「貧弱だな」
「脆弱だ」
「軟弱じゃねーか」
「虚弱だろ」

言いたい放題である。

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