22話�� ページ36
靴は履いたままなのでズボンを履き、
上の服を着ようと袖を通したら、
ドアが開いた。
「！…あ、サンジ」
「………」
何故かサンジは固まっている。
こちらをじっと見て、
何かとんでもないものでも見たように
目を見開いて驚いているよう。
どうしたんだと声をかけたら、
ガバッと抱きつかれた。
「！！ちょっ、サンジ放せ！
近寄んなって言っただろ！！」
袖を通したまま
抱きつかれたので動きにくい。
しかも包帯を巻いているとはいえ
上半身は半裸だ。
触られるのが嫌いなAは
何とか放そうと身をよじるが、
サンジの力はかなり強かった。
「痛いって…！何してんだよ！」
「よかった…！！！」
「…？？」
震える声でそう言うサンジ。
ますますわけがわからない。
まだ放さないサンジに
どうにか離れてもらい、
服をちゃんと着る。
ジッパーで前が閉じる服らしい。
「何で俺…ここにいんの？」
「……は？」
「ナミとチョッパーは？
買い物してた…はずなんだけど…」
「お前…覚えてないのか？」
「覚えてって……何が」
「あ…あ………Aが
起きたぁぁああぁああ！！！！」
医務室に戻ってきたチョッパーが
Aの姿を見るなり
突然大声をあげた。
Aに飛びつき、
大泣きしながら心配をする。
「A！！も…も"うへーぎな"のか！？
どごも"いたぐないが！？」
「は？平気って…何の話…」
「Aが起きたって！？
大丈夫かA！！？」
「ほんとに！？よかった…！！」
ウソップやナミがきて、
さらに皆が医務室に入ろうとしている。
皆の騒ぎように、
自分はどれだけ寝ていたんだと心配になる。
寝すぎて死んだと思われたのか？
たしかに長い間寝ていた気はするが…
完全に混乱するAに気づき、
チョッパーは全員を追い出す。
ルフィやサンジは残ろうとしていたが
やはり医者。
身体の面でも診察したかったので、
2人も追い出した。
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作者名：リョク | 作成日時：2020年5月24日 12時
