【ONEPIECE】死の執着【男主】 (ページ38)

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9話④ ページ38

「A！！」
「大丈夫？」

大通りの方からナミとロビンが駆け寄る。
ロビンの能力で助かったのか。
ナミはAの体を見て絶句した。
ロビンは倒れるAを起こす。
冷静に振舞ってるようだったが、
人の四肢がバラバラになった光景に
遭遇するのは滅多にないだろう。
少し動揺しているようにも見えた。

「チョッパー………チョッパー呼んでくる！」
「えぇ、お願い…！」
「いらない！！」

ナミが走り出すのを大声で止めた。

「いらないって…何言ってんのよ！！
強がるのも大概に…！！」
「くっつければ……治る」

Aはサンジに言ったように、
自分の四肢を元通り
切り口にくっつけてくれと頼んだ。
ナミもロビンも全く信じず、
チョッパーを呼びに行こうとしたが
Aがそれを許さなかった。

「いいから………早くして…！」

ロビンの腕の中で
2人を睨んだ。
半信半疑でロビンは
一番近くの左腕を
切り口にくっつけた。

「ほら……マネキンじゃないんだから
治るわけが………え…！？」
「どういうこと…！」

くっつけた左腕は
段々と傷口が消えている。
2人はあまりの出来事に声が出ず、
Aが腕を動かすと
何ら違和感なく動いている。
治った左手で右手もくっつける。
両腕が見事にくっつき、
左足と右足を確認して
両足を下半身の切り口にくっつけた。
10分足らずでAの体は
完全に元通りに治っていた。
立ち上がっても血が吹き出たり
足が外れたりしていない。

「……助けてくれて……ありがと…」

気まずそうに礼を言う。
さて、なんて説明したらいいのか。
その場ではAは何も言わず、
船に戻ることにした。

「……た………ぃ…」

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