【ONEPIECE】死の執着【男主】 (ページ37)

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9話③ ページ37

「はぁ………はぁ…っ、はぁ……」

Aはただひたすらに走った。
どこに行けばいいのかはわからないが、
とにかく全速力で走る。

「(やばい、やばいやばい…
やっぱりそうだった……
大丈夫かなあいつ…強そうな奴だし
大丈夫か…)」

曲がり角を曲がれるだけ曲がり、
なるべく人気のない場所を走る。
どこにあいつらが潜んでいるかわからない。
人混みの中を走れば
目の前にいる誰かが
あいつらの仲間かもしれない。
少しくらい戦えるから、
追いつかれた時はその時だ。

「(どこ………どこ行けば…！)」

また曲がり角があり、
そこを曲がった。
すると出た場所は
大通りのような、人が多い場所だった。

「！……引き返すか………！！」

しかし、遅かった。
戻ろうと踵を返したら
目の前には船に入ってきた奴らがいた。
隊長がAを睨む。

「…！！」
「ずいぶん逃げ回ってくれたな」
「っ………」
「捕らえろ」

仕方ない、戦うか。
そう思って構えたが、
Aの背後にも人がいたようで、
右腕をまるごと斬られた。

「っ！！」
「取った腕に何もするな。
本体に近づけても駄目だ。
再生してまた逃げられると厄介だ」

抵抗する暇もなく取り押さえられ、
問答無用で左腕も両足も
全て切断されてしまった。

「っ……放せ！！」
「首も切り落とされたくなければ
おとなしくしてろ」
「誰がするかよ…！」

隊長が合図し、
部下であろう男たちは
Aの服をめくり、
巻いてある包帯も破りとった。
その腰には、
くっきりと"342"の文字が。

「帰ってきてもらおうか」
「…嫌に決まってんだろ」

しかし、今のAに
抵抗する術は何もない。
両腕両足を斬られてしまい、
暴れようにも暴れられない。
最大限思考を巡らせていると、
Aを押さえる男たちと隊長から
いくつもの腕が咲き、
あっという間に関節技を決められ
気絶した。

「…これは……」