【ONEPIECE】死の執着【男主】 (ページ17)

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3話⑥ ページ17

すると、足の傷はみるみるうちに消え、
パッと見は治ったように見えた。
しかも、本当にくっついているようで、
Aが立ち上がっても何も問題はなかった。

「どういう…」
「再生能力。見せただろ」
「………」
「斬られても、くっつければ治る。
そういう体なんだ」

ズボンごと斬られたが仕方なし。
包帯を巻いているしあまり気にしない。
サンジは信じられないという目で
Aを見る。

「気味悪くても、悪いけど…」
「お前…何を隠してんだ」
「………」
「こいつらの会話が聞こえた」

『早く足を切り落とせ！！』
『おとなしくしろ！』
『手足を斬れば文字通り動けねぇ！』

「お前海賊じゃないんだよな」
「あぁ…」
「海軍に何かしたのか？
法に触れるようなことしたのか？」
「…覚えはない」
「なら海軍のこの行為は
許されるわけがねぇ！
お前はただの市民じゃねぇのか！？」
「…………やっぱお前………頭いいな…」
「誤魔化すな！！」

Aの薄い肩を掴んだ。
それに怯えるように、
Aはサンジの手を掴む。

「放せ」
「A！」
「放してくれ…！」

絞り出されたような叫び。
肩が震えている。
視線が落とされた目が揺れている。
サンジは思わずその手を離す。

「いい奴もいるんだな…海賊って。
戻ろう、サンジ………あんまり遅いと
皆………お前を心配するだろ」
「っ……なぁ…」
「賞金首は賞金首だ」
「！…」
「お前らも俺も、狙われることに
変わりない………賞金首に
いいも悪いもないだろ」

路地から出てサニー号へ歩くと、
荷物を任せたブルックがいた。
戻ってろと言っただろ。
サンジが言ったが、
Aさんが逃げたのかと思いまして、
とヨホホと笑った。
誰かの気配はまだ消えていなかった。
しかし、この島のログは数時間で溜まるらしい。
全員が船に乗り、
出航すれば気配は追いかけてこなかった。

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