彼がいないと（ry.hsmt） (ページ40)

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Your side

涼「Aちゃんの初恋っていつなの？」

涼くんの考えてることが全然分からなかったけど

こんなこと聞いてくれるってことは

私に興味を持ってくれてるってことでいいのかな？

質問コーナー終わっちゃったかと思ってたから

まだ終わってなかったのが嬉しいなって

気持ちが上がってる自分がいることに気が付いた。

『初恋か、、、小学生のときかな～』

『授業中に手紙回し合ったり
放課後一緒に遊んだり、すごい楽しくて大好きだったなぁ』

その子の家に行ったり私の家に来たりで

いつも一緒にいてくれて守ってくれて。

なんでそんなに私に優しくしてくれるの？って

聞くと彼はいつも決まって

''だって僕、Aのこと好きだもん''

そう言って顔をくっしゃくしゃにして笑った。

彼のくれる【好き】が私の想う気持ちと

同じ類のものだったのかどうかはわからないけど

それでも幸せだったのに、、、

『でもね、急にいなくなっちゃったんだ。
親の事業拡大でシンガポールに引っ越したいみたいでね、私に何も言わずにいなくなっちゃった。』

ある日突然、彼は私の前から消えたっきり

私の前に姿を現すことは無かった。

このことがあってからも

自分の両親が離婚したりで私の周りから

いなくなっちゃう人が多くて

またいなくなっちゃうんじゃないか

って臆病になっている。

涼｢そっか。好きだったんだね｣

『うん、たぶん(笑)
涼くんはいなくなるときはひとこと言ってね』

涼くんといる時間は今みたいにくっついたり

他愛ないこと話して笑い合ったり、

こんなにも楽しくて

幸せで、自分の中で大きな存在で。

そんな涼くんにいなくなられたら

わたし、どうなっちゃうんだろ。

『めっちゃめんどくさい女なんだけど大事な人に
急にいなくなられるのがそれから
すごく怖くなっちゃってさ、、』

そう、涼くんは私にとってすごく大切な人なんだよ

自担だから…？

それとも友達だから…？

蓋をしたはずの想いが溢れてきて

もう閉じこめてはおけないような胸騒ぎがした。

涼｢……俺はAにもう来ないでって言われるまで、いや、、言われても離れられないよ｣

またそんな期待させるようなこと言って。

_____でも私、そんな優しい涼くんが好きなんだ。

『……やくそく、だよ？』

私の想いなんて届いていなくていいから

時が止まってこの世界に二人きりになれたならな、