彼がいないと（ry.hsmt） (ページ23)

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Your side

私が落っこちないように

涼くんが外側になってくれて

私にしがみついてくるみたいな形に…///

涼くんがしゃべるとその吐息が耳に、

振動が体に伝わってくる。

でもそれが意外にも安心できて

早くもウトウトしていると

涼｢いきなり来たり騒いだりして疲れたよね、｣

『うん。
でもね、わたしね、ほんとは3人が来てくれて
嬉しかったんだ。』

涼｢え？そうなの？｣

『うん、わたしお父さんとお母さんが離婚して
お父さんに引き取られたんだけど
ほとんど海外にいるからいつもひとりぼっちなの。』

『お父さんには心配かけたくないから
ひとりの方が楽でいいとか言っちゃったりするんだけど(笑)
寂しくてしょうがなくってさ、、』

_____やだ、私ったらなにこんな返答に

困るようなことペラペラしゃべってんの

涼｢…｣

『ごめんごめん(笑)こんな話しちゃって(汗)
忘れて？楽しいお話、しよ？』

涼｢Aちゃん、これからは毎日寝る前電話しよ？
寝る前じゃなくても寂しくなったら
電話でも何でもしていいよ、
なんなら俺会いに行くから｣

『え……？』

涼｢俺がAちゃんの寂しさ全部溶かしてあげる。
だからもっとぎゅってしても、、いいかな？｣

たまらなく恥ずかしくなって

でももっとぎゅってしてほしくって

ゆっくり頷くと

少し強くなった力に安心して涙が溢れそうになる。

涼｢俺の前では我慢しなくていいからね｣

その言葉に胸がキュッと括られて

思わず涙が零れた。

『…ありがとう』

やっと出たのは震えた涙声。

泣いたらめんどくさいって思われそうだから

悟られたくなかったのに

これじゃあ泣いてること丸わかりじゃん

涼｢…こっち、向いて？｣

『いま絶対いつもよりぶさいくな顔だからやだ』

こんな汚い顔、見せられないよ

涼｢そんなの、いいから
ほらこっち向いてよ｣

絶対こんな顔見せたくなんてなかったのに

気がつけば私が涼くんの顔みたくなっちゃって

素直に涼くんの方を向いてみる

涙でぐちゃぐちゃであろう私の顔を

親指でゆっくり割れ物を扱うかのように優しく

拭ってくれる涼くん。

涼｢これからは俺がいるから笑って？｣

『うん！』

そう言って笑顔を見せると

たちまちふにゃっと笑ってくれて。

___あぁ、これがずっと好きだった涼くんの笑顔だ

って胸がほっこりした。