月【 JUMP】 (ページ2)

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*YouSIDE*

「…いのちゃん何しに来たの?」

慧『気だるさ全開だねぇ…』

「今日は行かないから」

慧『傷心の時は新しい恋見付けるしかないじゃん!!』

「そうだけど…まだ切り換えられないの」

さらさらと髪をすく

でもあたしが求めてるのはこの温もりじゃなくて

暖かい雫が頬を伝って落ちていく

「ごめん…帰って…」

慧『帰れるわけ無いでしょ』

「…っなんで？」

慧『だから好きな人が毎日泣いて荒んでるからだって』

「…今日は…冗談の気分じゃないっ…」

慧『…冗談なんか言ってない』

突然いのちゃんに抱きしめられる

慧『あいつと付き合ってる時もAが片想いしてる時も

ずっと好きだったんだよ…でもAの幸せが大事だから

あいつと上手くいけば良いってあいつなら大丈夫って

思ってたけどAがこうなるなら最初から俺のものに

しとけば良かった…』

いのちゃんがどんな顔してるのか気になったけど

抱き締められてて顔は見えない

「…遅いよ…遅すぎ…」

慧『今じゃもうダメだよね』

「時間…経たないと気持ちが…追い付かないよ」

こんな時まで君にすがって惨めだね

突き放されても仕方ないよ

こんなあたし拾ってくれる方が変かも

なんて思ってしまう