ただの元日本代表です。（佐久早聖臣） (ページ2)

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2話ページ2

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「おー。いい顔してら。復帰しちゃう～？w」

『冗談もよして下さい。』

そう。今の私はこの世界とは関係ない。
この空気とは無関係の人間。

『でも、、、、、』

『バレーは、、レシーブは、″私が″1番です。』

「女神様の仰せのままに。」

そんなことを言ってコーチが扉を開ける。

そーっと。

皆にバレないように練習場に入った。

皆、一つ一つ個性って言うか、それぞれの強みがあって比較的に安定したチームだと思う。

『やっぱいいね。チームワークって大事だし。』

その瞬間。

誰かが投げたボールが凄い勢いでスタッフの子に飛んでいく。

「きゃぁ！！」

ヤバイ。顔面コース、！

もう、バレーは引退したし、絶対戻ることは無いと思ってる。でも、、、、。

女神に免じて、人助けぐらいは許してね。

神様。

私はスタッフの子の前まで走り、

そのボールを取る。

『グッっ、、、』

久しぶりのレシーブはキツいかと思ったけど、

それ以上に、体が喜んでいた。

何年もの間染み付いた、思い出と経験。そして技術。

そんな物は易々と取れるものじゃない。

『(コーチ。やっぱり私は、、、、)』

『(何だかんだ、バレーから離れられないみたい)』

レシーブしたボールをコーチまで飛ばし、
コーチがキャッチした。

『ナイスですよ、コーチ。』

「いや、、お前、、、、」

あ、やべ、。

今私。現役日本代表より目立ってる？

『ｱｯ、、。えーと、、怪我は？』

「あ、大丈夫です。ありがとうございます。」

とだけ言うとスタッフの子は去っていった。

『あ、あはは。。そろそろ帰んないのとなー』

私はスタッフ。私はスタッフ私はスタッフ私はスタッフ。

「まってください！！」

『！？』

「齋藤Aさんですよね！？」

「え？元日本代表のA選手だって！！」

やべ。

『違います。。人違いです。。』

「おい、A。ｺｿｺｿ」

コーチに腕を引っ張られる。

『なんです。』

「お前が取ったボール打ったの、、」

「お前、一推しの佐久早聖臣クンだけど、、」

『えっ、、、』

じゃあ、もし一般人だって言ったら、

″ 一般人が現役日本代表のボールを受け止めた ″

って事か。無理があるな。うん。

「A選手ですよね？！」

『ウッ、、』

いや、コイツら元はブラックジャッカル達の取材だよね？

飛び火やめて、、、。