148話 ページ19
.
コンコン、少し力強く叩かれた扉の音に、パソコンのキーボードを叩いていた手を止め顔を上げ正面にある扉を見詰めた
「どうぞ」
そう言ってから5秒経っただろうか、ゆっくりと扉が開かれ失礼致します、と黒服を纏った如何にも部下という格好をした少し背の低い男が入ってきた
男の髪は少し褪せた金髪をしており黒を纏った彼の格好にはとても浮いていた
顔立ちは幼く服から覗く手は白く細長く、姿だけ見たら女のようにも感じられたが何となく男のオーラを纏っていた
こんな奴がいたら普通は目立つだろうに
見た事がないということは最近入って来たのだろう
「少しよろしいでしょうか?」
垂れていた横髪を耳に掛け単調に話す彼に特に拒否する必要性もないので首を縦に振った
「大丈夫だが資料を纏めなくてはならなくてね、早めに済ませられるか?」
「ええ、すぐ済みますよ」
目を細め口を三日月のようにして笑い彼は1歩、また1歩と近付いてきた
コツ、コツ、靴の音が鳴り
止んだ時には目の前に彼が立っていた
「…少し体をお借りしますね」
「なに?」
意味不明な事を言う彼に首を傾げると
それと同時に肩にかけていたカバンからガス缶の様なものを取り出し自身の口にハンカチを当てた後私に中の何かを吹き掛けた
目の前がぐらりと歪む
…これは、睡眠薬か…?
私を見つめる彼の目を見た時ふと既視感を感じた
あれ、此奴どこかで……
1650人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
いろは(プロフ) - さては貴様、あんスタプレイヤーだな…!?(名探偵気取り) (2019年4月28日 18時) (レス) id: 9fa6590233 (このIDを非表示/違反報告)
輝(プロフ) - 135話の夢主が言っていた"僕"の中にある"気持ち"とは何ですか? (2018年8月21日 18時) (レス) id: 7ffc6db072 (このIDを非表示/違反報告)
狗子(プロフ) - りんごさん» コメントありがとうございます!大丈夫です、狗子も書いてて理解出来てないです(ダメやん)設定を深くしすぎました、反省してます!ダイソンの掃除機に勝る吸引力を目指して頑張りますね!!(?) (2018年5月27日 23時) (レス) id: c580dfd71e (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - 間違えてレスしてしまいました、華の幽霊さん申し訳ないです<(_ _)> (2018年5月27日 23時) (レス) id: ee67fa8af2 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - 初コメ失礼します………まとめ見ました……。設定はまだ隠されているとのことですし正直理解し切れていないのですが、ただ取り敢えずとてつもなく深い作品だってことは理解できました……!!底なし沼のような一度入ったら這い上がれない吸引力が……ズブズブ (2018年5月27日 23時) (レス) id: ee67fa8af2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:狗子 | 作成日時:2018年4月28日 20時