第4の呪い ページ5
(監督生side)
「ふわぁあ……」
朝食も済ませ授業へと向かう道中、あまりの眠気に大きな欠伸を漏らした
もうすぐ期末テストが近いので夜通し勉強しているのだ
私はグリムと二人一組だけど、ペアはあのグリム
私がなんとか点数を稼いで赤点を回避する他ない
……そのグリムは案の定テスト勉強をほっぽり出して今も何処かに散歩に行ってしまった
「ん?あれ……」
HR前のガヤガヤとした廊下の先、見覚えのある赤髪の生徒を見つけて足が止まる
リドル先輩だ
誰かと喋っているみたい
相手はちょうど先輩が影になって見えなかった
「挨拶していくか…リドル先輩にはよくお世話になってるし」
私は腕に抱えた教科書を持ち直して誰かと話し込むリドル先輩へと歩を進めた
「期末テストの勉強は捗っているかい? ……ふぅん、アズールが教えてくれる、か…
大丈夫なのかい?またキミが大損するような契約とか持ち掛けられてないだろうね?」
近付くと段々話の内容が聞こえてくる
だが奇妙なことに声はリドル先輩のものしか聞き取れなかった
「そうだ。今度息抜きがてらうちのティーパーティーに来るといい。ケイトがマジカメ映えスポットを作ってたから一緒に写真を撮ってやるといいさ」
「お、おはようございま〜すリドル先輩」
恐る恐る挨拶をする
話の腰を折っちゃった、タイミング間違えたかも
…と猛省していると、私に気付いた先輩がパッと振り返った
先輩と話していた相手も目をぱちくりさせて私の顔をまじまじと見つめてくる
…………
………………アレ?
「あぁキミか。おはよう監督生」
リドル先輩の声が耳を通り抜ける
私はといえば今そんな事を気にしている場合ではなかった
『……!!』
パァッと花が咲くような笑顔でリドル先輩の話し相手が私に駆け寄る
動く度にヒラヒラとスカートが可愛らしく揺れてついでにいい匂いがした
……そう、スカート
『……!……!!』
声も無くその人は身振りと表情だけで私に語りかけてきた
手を取られブンブンと激しく上下に揺らされる
多分、"はじめまして"って言ってるのかな…
「こらA、ボディランゲージだけで会話をするのは監督生にはまだ酷だろう。メモ用紙を使っておやり」
『!!』
ポンッと手を叩いて頷く
まるで"そうね!"と合点してるかのよう
あれ。この人別にメモ用紙なくても割とわかりやすいぞ……
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瑠璃(プロフ) - 軽い気持ちで、寝る前に読んでたら泣きすぎてヤバかったです。バットかと思ったらちゃんとその後もあって救われました。良い作品ありがとうございました! (2月1日 1時) (レス) id: 7cf0957e0e (このIDを非表示/違反報告)
だいふく - 久しぶりに感動しました!期末テスト明けだったのでめっっちゃメンタルが回復しました!ありがとうございました! (9月6日 23時) (レス) @page50 id: 9426ee414d (このIDを非表示/違反報告)
ふふ - 全私が泣いたッッッ!!!もう1リットルくらい涙流した…。もうお゛しあ゛わぜにッッッ!!!!! (6月11日 9時) (レス) @page50 id: bc020e7b09 (このIDを非表示/違反報告)
ユイ - 泣いた。好きいいいいいい ハピエンで終わらせてくれないところがさあああああ (2022年10月29日 23時) (レス) @page50 id: 546cca6b35 (このIDを非表示/違反報告)
春の夜 - ほんと好きです(ごいりょくそうしつ) 貴方様の美しい地獄にはいつも胸を刺されます。 (2022年9月4日 18時) (レス) @page49 id: fac8821556 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ニノココ | 作成日時:2020年11月13日 18時