第240夜 ページ5
「私が先よ！」
「アンタ私より遅かったじゃないの！」
「あなたこそ！」
目の前で繰り広げられるキャットファイト
それを横目に、僕はやる気のない男子側へとジリジリ近付いた
「A？どうかした？」
ダラ〜と頬杖をついていたハリーが、目の前に立った僕に首を傾げる
そんな彼に上からニコッと笑いかけ、手を差し出した
『ハリー、踊ろ』
「え……」
『お相手願いますMr.ポッター』
「えっちょ…っ！？」
口をあんぐり開けたハリーをグイッと部屋の中央に連れて行くと、女子生徒達が驚いたように場所を空けた
『ほら、練習だろうと他の女の子の相手しちゃったらリゼが怒るし』
それに僕も男側の方が指導しやすい
『ハリーは代表選手だから皆の前で踊るでしょ？なら沢山練習しないとね』
腰に手を当てて
そう続けると、ハリーが戸惑ったように「えっ」と零した
『右手を僕の腰に添えるの
大丈夫。僕女性側の動きも把握してるから、いい練習相手になるよ』
言いつつ右手を彼の腕に置くと、緊張したのかハリーがゴクリと生唾を呑んだ
『音楽、鳴らして』
それを合図に僕とハリーの男同士のダンスが始まった
『目は僕…相手から逸らさないこと。どんなに周りが気になってもパートナーだけを見つめて』
「う、うん…」
『少しステップが速い。緊張しても常に相手とペースを合わせて』
「は、はい」
僕の言うことを素直に頷きながら実践するハリー
ステップを間違えたりもするけど、その都度指摘してやればちゃんと直すので教え甲斐がある
『ターン……リフト、それからステップ』
「軽ッ……Aちゃんと肉付いてる？」
『…………付いてます〜』
一瞬持ち上げられた時にハリーがそんな事を言うから不貞腐れる
僕のこと骨と皮しかない人間だとでも思ってんのかな
軽口を交わしながら踊っていると、曲も終盤に入った
『そして最後は優雅にお辞儀を』
ハリーのぎこちない動作に小さく笑う
固唾を呑んで見守っていた周囲がほぅと息を漏らした
『とまぁこんな感じ！あとはステップが滑らかになるまで頑張れ』
バシッと喝を入れると、ハリーは「まずは相手を探さないと…」と肩を落とした
『(へぇ…まだ決まってないんだ。引く手数多だと思ったんだけどな)』
ま、それも含めて頑張れ、と再度背中を叩く
「A、練習頼んでいい？」
「俺も」
その後もきっちり僕は男子側の練習に付き合ってやるのであった
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ﾆﾉｺｺ(プロフ) - ろあさん» なんと！ハリポタ沼に落ちてくれましたか〜！！(感激) きっかけが私の小説だったのも嬉しいです！ このままどうぞハッピーハリポタライフをお楽しみください笑 応援ありがとうございます！！ (2021年9月14日 15時) (
レス) id: c7287fd7d7 (このIDを非表示/違反報告)
ろあ - 炎のコブレット編完結お疲れ様です。そして更新ありがとうございます!!!!恥ずかしながらハリポタ映画、原作未修民だったのですが、ニノココさんのおかげでようやくハリポタの沼に無事堕ちることになりました感謝です...。応援しています!!(*´-`) (2021年9月12日 22時) (レス) id: 19553e8290 (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - Anemone．さん» 更新お待たせしました！ 6週もしてくれたんですね！作者冥利に尽きますっ！ちょっとでもワクワクしていただけるようなお話作り頑張りますね！応援ありがとうございます！ (2021年9月5日 22時) (レス) id: c7287fd7d7 (このIDを非表示/違反報告)
Anemone．(プロフ) - このお話が本当に大好きで寝る前に何度も読み返させて頂いています。(現在6週目に突入致しました。)今後の展開がとても気になって毎日ソワソワしている自分がいます。笑 これからも作者様のペースでご自愛しながら更新頑張ってください。陰ながら応援しております。 (2021年9月1日 21時) (レス) id: 713158dcbc (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - ルイさん» あああああありがとぉおおおおおおお！！！！ (2021年8月31日 23時) (レス) id: c7287fd7d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾆﾉｺｺ
| 作成日時：2020年11月16日 19時
