第249夜 ページ14
曲が終わる
二人のダンスはこれでおしまい
『…初恋だったよ』
呟くと、僕は一歩下がり丁寧に腰を折った
「……私は、」
薄暗い広間の中、映像は僕とリゼが夜空の星を数えているところでパッと消えていった
微かに震えた声に彼女の顔を見ると、ユラユラと瞳が揺れていた
それでも決して涙は流さない彼女に僕は改めて感心する
「…今でも初恋よ」
そう言ってリゼは優雅にお辞儀をして僕の顔を見て小さく笑った
『……光栄だね』
白く艶めかしい手を取り軽く唇を付ける
すると今まで周りを取り囲んでいた衆人観衆が堰を切ったように称賛の嵐を僕らに送ってきた
ブラボー！！
絶え間ない拍手とフラッシュが少し気恥しかった
「A！ようやった！Ms.アルディも」
『あはは、ありがとう』
「光栄です、ダンブルドア」
校長先生が讃えるように僕の背を叩き、抱擁を交わした
校長の背後にいたマクゴナガル先生なんかは、感動したのかハンカチで目元を拭っている
「素晴らしかったですよヘルエレガル。貴方の幼少期も見れて大変興味深かったです」
『出来れば忘れて欲しいけどね』
なんせかなりの泣き虫だったし
「A！リゼット！こっちでインタビュー受けてくれよ！」
「私の取材もお願い！」
「写真撮らせてくれ！」
校長と話終えると待ってましたと言わんばかりに僕らはカメラの前に引っ張り出された
『(めんどくさいなぁ…)』
と、苦笑いしつつも次から次へと来る質問に答えていく
広間は次の曲へと入って、教師生徒関係なく広間の中央で楽しそうに踊り始めていた
「あたくしも一枚撮っていいざんすか？」
『えぇもちろん』
特徴的な語尾にチラとそちらに視線を向ける
リータ･スキーターだ
僕らは何でもない風を装ってカメラに向かって笑った
「ありがとう、いい写真ざんす」
「それは良かった」
視線を逸らす
そして逸らした後も、彼女との間に何の接点も感じさせない振る舞いで取材に戻った
「初めて企画にしては中々いい出来だったじゃないか」
「Aちゃん、それからリゼットも！綺麗だったわぁ！」
「ご無沙汰しております」
『…父様、母様』
取材が一通り終わると待ち構えていた両親が僕らに声を掛けた
リゼのお父上もいる
「一夜でますます両家の絆が深まった事だな」
「はは、そうですな」
父様の言葉に力なく笑うリゼの父
僕らはただそれを静観するのであった
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ﾆﾉｺｺ(プロフ) - ろあさん» なんと！ハリポタ沼に落ちてくれましたか〜！！(感激) きっかけが私の小説だったのも嬉しいです！ このままどうぞハッピーハリポタライフをお楽しみください笑 応援ありがとうございます！！ (2021年9月14日 15時) (
レス) id: c7287fd7d7 (このIDを非表示/違反報告)
ろあ - 炎のコブレット編完結お疲れ様です。そして更新ありがとうございます!!!!恥ずかしながらハリポタ映画、原作未修民だったのですが、ニノココさんのおかげでようやくハリポタの沼に無事堕ちることになりました感謝です...。応援しています!!(*´-`) (2021年9月12日 22時) (レス) id: 19553e8290 (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - Anemone．さん» 更新お待たせしました！ 6週もしてくれたんですね！作者冥利に尽きますっ！ちょっとでもワクワクしていただけるようなお話作り頑張りますね！応援ありがとうございます！ (2021年9月5日 22時) (レス) id: c7287fd7d7 (このIDを非表示/違反報告)
Anemone．(プロフ) - このお話が本当に大好きで寝る前に何度も読み返させて頂いています。(現在6週目に突入致しました。)今後の展開がとても気になって毎日ソワソワしている自分がいます。笑 これからも作者様のペースでご自愛しながら更新頑張ってください。陰ながら応援しております。 (2021年9月1日 21時) (レス) id: 713158dcbc (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - ルイさん» あああああありがとぉおおおおおおお！！！！ (2021年8月31日 23時) (レス) id: c7287fd7d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾆﾉｺｺ
| 作成日時：2020年11月16日 19時
