第202夜 ページ16
「おやすみA」
『おやすみなさい先生』
ダンブルドア先生に見送られながら大広間を出ると、僕はそのまま部屋には戻らずに足を地下へと向けた
コツコツと一段ずつ階段を降りていき、静まり返った地下をのんびりと歩く
「何をしている」
『ただの散歩で〜す』
途中すれ違った先生からの追求を躱しながら僕は屋敷しもべ達が集まる厨房の方へと向かった
『(さて、1ヶ月でどうにかなるかな)』
先刻口にしたかぼちゃスープの味が未だ口内から抜け切らずにいる
.
.
.
(ハリーside)
始業式の翌日は学校中が三校対抗試合の話で持ち切りで、フレッドやジョージなんかはどうにかして出場しようと画策していた
「今年はいつもと雰囲気が違うなあ」
ロンが朝食のホットケーキを口に入れながら喋る
「みーんな試合の話でざわついてるわね。昨夜も女子寮は他校の話題で夜更かししてたわ」
ハーマイオニーが「おかげで寝不足よ」と文句を垂れるが、その口調はどこか興奮が混じっていて、彼女も楽しみにしている事が読み取れた
「おっ！A発見！」
「ちょっとこっち来いって！」
『うわっ』
耳に届いた声に釣られて視線を動かすと、そこには左右を双子たちに挟み込まれて迷惑そうに顔を歪めたAがいた
元々騒がしかった周囲が違う意味で色めき立つ
特にAを初めて見る新入生は本人の前にも関わらず興奮気味にひそひそ話をした
だけど当の本人は全く歯牙にもかけていない
『言っておくけど対抗試合の相談は受け付けてないからね』
「おいおいそりゃあねぇぜ！」
「俺たちの仲じゃないか！」
大体分かってたけど、やっぱり双子はAの知恵を借りて年齢制限を突破しようと悪巧みしていたようだ
先手を打たれた双子はそれでも諦め切れずにAの頬をつついてちょっかいを出す
傍から見てもただのダル絡みだけど、Aもそれが双子達との一種のコミュニケーションだと分かっているのか暫く好きにさせていた
『大体、年齢制限を突破したところで各校の出場枠は一つだよ？ その場合どっちが試合に出るわけ？』
「「もちろん俺だ」」
そう言って二人は胸を張って自分自身を指差す
「おいフレッド」
「俺が出るに決まってるだろ、ジョージは引っ込んでな」
双子はバチバチと火花を散らすとそのまま取っ組み合いを始めた
『はぁ』
嘆息したAはしれっと双子から抜け出して去っていった
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三隣亡 - とても面白いです！！これからも頑張ってください！続きを楽しみにしてます！ (2020年12月3日 10時) (
レス) id: 94f806d9d0 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - お久しぶりです。金曜ロードで、ハリポタが再放送していたので、勢いに乗ってまた読みに来ました。個人的に好きなシリーズが炎のゴブレット編なので、楽しみです。 (2020年11月17日 2時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - オタクさん» その事をジニー達にマウント取ってドヤ顔してる婚約者ちゃんも作者は好き…… (2020年11月13日 16時) (レス) id: 612b09e7e0 (このIDを非表示/違反報告)
オタク(プロフ) - 婚約者にベタ惚れ主人公君…好き… (2020年11月10日 14時) (レス) id: 3a06b234dc (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - ハルさん» お父様私も好きなんですよね笑 身内には甘い人ってなんかいいですよね笑 厳しいけど親バカな所あるからねお父様…(ｷｭﾝ) なうでハリポタ見てます！来週ももちろんみます！笑 更新は今書いてる別作品が終わり次第やります！もうしばらくお待ちください…… (2020年10月30日 21時) (レス) id: 612b09e7e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾆﾉｺｺ
| 作成日時：2020年7月4日 18時
