第151夜 ページ9
ハーマイオニーと別れ、そのまま図書室の方へと足を向ける
彼女の話の中で引っかかった奇妙なネズミの存在はとりあえず脇に置く事にした
ウィーズリー家に何か害を与えてる訳でも無さそうだし
その正体には大いに興味を惹かれるが
クィディッチ対抗試合がある日は禁書の棚にも忍び込み易く、気楽に本を楽しめる
『
僕は己に隠蔽魔法をかけながら、足取り軽く城を駆けて行った
．
．
何時間経っただろうか
気付けば辺りは暗く、長居し過ぎたなと反省し、僕はそっと図書室を後にした
廊下は薄暗く、いつもの賑やかな声も聞こえない
もう各々寮に戻っている時間なのだろう
少し足早に、僕も宛てがわれた部屋に戻る
『あーやっぱ自室が一番落ち着くな〜…』
シャワーを浴びパジャマシャツに着替えた僕はフカフカのベッドに寝転びながら独り言ちた
まっさらで清潔なシーツに身を沈めると直ぐに眠気が襲ってきた
僕はそれに抗わず、目を閉じる
意識が引っ張られ、闇に落ちる感覚
夢魔の待つ夢の中へと僕は旅立…
…ｶﾞﾁｬ
『…………？』
何か今、聞こえた？
眠気で頭はぼんやりしているが
今まさに寝落ちしそうな瞬間に、耳が音を拾ったような気がした
気の所為かな、そうであってくれと渋々シーツに埋めた顔を上げる
その時
「ガルゥｯｯ!!!」
『っ……！？』
飛び掛る牙を剥いた黒い物体を間一髪で避け、ズササッと床に足を着く
摩擦で足の裏がヒリヒリするが、シーツを裂き目を光らせる黒い犬はお構い無しに再び僕に襲いかかった
『ちょっといい加減にしてよ、ねっ！』
それを上手く身を捻って避け、お返しに回し蹴りを犬に叩き込む
「ｷｬﾝｯ」
『あ』
ドォンッと扉ごと吹き飛ばされ瓦礫に埋もれた犬を見て、僕は『やりすぎた…』と慌てて犬に駆け寄った
そこまで強くやるつもりはなかったんだけど、つい…
『ご、ごめん…大丈夫？』
粉砕された、扉だった物を退かしながら犬を助け起こす
だが
『あっ、』
重い瓦礫を退かした瞬間、犬は素早く僕から距離を取り、ｸﾞﾙﾙと威嚇して去っていった
さすが犬
姿はもう見えない
突然の事で注視する暇もなかったが、多分アレはブラックなのか、な？
いや、それよりも……
『やってしまった』
扉が消え、吹きさらしになった部屋を見て僕は頭を抱えた
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LUNA - マジで想像力やばすぎて尊敬超えて尊敬(？)します。あと、最高すぎます｡ﾟ(ﾟ^ω^ﾟ)ﾟ｡ (7月31日 0時) (
レス) @page50 id: 5340503e64 (このIDを非表示/違反報告)
せそた - 夢魔のくだりから思ってたんですけど、型月ファンもといFGOユーザーですか？！ 透視の魔眼や詠唱がそれっぽくて思わずコメントしちゃいました すっごく面白いです！ (2022年4月10日 23時) (レス) id: 983e14398b (このIDを非表示/違反報告)
牡丹 - BL要素あるならBLフラグ立てた方が良いかと！違反になってしまうので (2020年10月14日 23時) (レス) id: b919622afe (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - オタクさん» 私も好きです！笑 書いてて楽しいし笑笑 気に入ってもらえて嬉しいです！ (2020年7月4日 14時) (レス) id: 612b09e7e0 (このIDを非表示/違反報告)
オタク(プロフ) - お父さん怖いけど親バカで好き。 (2020年7月4日 8時) (レス) id: 3a06b234dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾆﾉｺｺ
| 作成日時：2020年3月27日 18時
