初恋ジェラシー！ ページ47
ある日の昼下がりのこと
「ねぇ知ってる？魔法史の教室でスリザリンの子がAにプレゼント渡してたらしいよ！」
「えぇっ！ 絶対告白じゃない！」
「うわぁ、勇気ある〜」
次の授業に向かっていた足が、今しがた横を通り過ぎていった女子生徒たちの会話を聞いて立ち止まった
「( Aが告白された…か)」
隣を歩いていた友達が突然停止した私を訝しんで首を傾げる
私は入学して何度も耳にしたそのフレーズに、未だ慣れることなく打ちひしがれた
魔法史の教室は授業が無ければとても閑散としている場所
スリザリンの子も、きっとそれを狙って場所を指定したんだろう
だけど
どんなに人気のない場所を選んでも、彼は嫌でも目立つ人だった
現にこうして噂は広まっている
彼は自分から吹聴するような人では決してないけど、生徒達の情報網は当事者達にお構いなく踏み込んでいくもの
もし私が彼に想いを告げてしまったら、皆はきっとそれをネタにして笑うのかしら
簡単に想像出来てしまうのが、すごく悲しかった
私、ジニー･ウィーズリーは
A･ヘルエレガルに恋をしている
不毛な恋だと自分でも分かってる
それでも、一度芽生えた想いはそう簡単に消え去ってはくれなかった
今日の授業を全て終え、生徒達は波となって夕食をとるべく大広間へと足を運んでいた
私も足取り軽くその波に乗る
「お腹空いたね」と友達と言葉を交わしていた
そんな時
「A、ホグズミード限定フレーバーの紅茶を買ったんだ
よかったら一緒に飲まないかい？」
『！ いただくよ、セドリック』
聞こえてきたのは、凛とした想い人の声
……と、ライバル
足を止めて声のした方を盗み見る
人波とは少し離れたそこは、Aとセドリック･ディゴリー二人だけの世界のように見えて仕方なかった
近くの柱の影には数人のハッフルパフ生が肩を組んだり拳を握り締めたりして喜んでいる
隠れた所でAにはお見通しだろうけど、あの激ニブはそれくらいじゃセドリックの恋心には絶対気付かない
「よかった、Aが好きそうな味だったから、つい買っちゃったんだ」
『さすがぁ〜』
AはAでなにのんびり言ってんのよ…！
あなた遠回しにアピールされてるわよ！
男女関係なく人を惹きつけるA
誇らしいけど、ライバルが多いのはいただけない
「はぁ…」
私は疲れてため息をついたのであった
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LUNA - マジで想像力やばすぎて尊敬超えて尊敬(？)します。あと、最高すぎます｡ﾟ(ﾟ^ω^ﾟ)ﾟ｡ (7月31日 0時) (
レス) @page50 id: 5340503e64 (このIDを非表示/違反報告)
せそた - 夢魔のくだりから思ってたんですけど、型月ファンもといFGOユーザーですか？！ 透視の魔眼や詠唱がそれっぽくて思わずコメントしちゃいました すっごく面白いです！ (2022年4月10日 23時) (レス) id: 983e14398b (このIDを非表示/違反報告)
牡丹 - BL要素あるならBLフラグ立てた方が良いかと！違反になってしまうので (2020年10月14日 23時) (レス) id: b919622afe (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - オタクさん» 私も好きです！笑 書いてて楽しいし笑笑 気に入ってもらえて嬉しいです！ (2020年7月4日 14時) (レス) id: 612b09e7e0 (このIDを非表示/違反報告)
オタク(プロフ) - お父さん怖いけど親バカで好き。 (2020年7月4日 8時) (レス) id: 3a06b234dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾆﾉｺｺ
| 作成日時：2020年3月27日 18時
