第162夜 ページ20
(ハリーside)
『こんなの、あんまりだ……』
闇の魔術に対する防衛術の試験を終えた僕達は、次の占い学のテストが行われる教室へと連れ立って歩いていた
僕は、肩を落としボソボソとボヤいているAを珍しいなという気持ちで眺める
反対にハーマイオニーは、初めてAに勝てた事が余程嬉しいらしく、さっきから上機嫌で、いつ鼻歌を歌い出してもおかしくなかった
Aが勝手に最下位(補習を言い渡されたのはAのみ)になり、また僕の方が評価が高かったのは、この際彼女にとってはどうでもいいらしい
「(それより、Aを最下位にしてルーピン先生は大丈夫なのかな…)」
いつかホグワーツに乗り込んできた冷徹な男を思い出して、身震いした
Aの父
名前は、なんだったっけ…
でもすごく恐い人だった事は覚えてる
あのダンブルドアですら、慎重に出方を考えているようだった
Aが来るまで、あの日の大広間は上から押さえ付けるような緊張に包まれていたのだ
そう
そうだ
あの重苦しい威圧感はAが来ると同時に霧散した
「(冷徹な人でも、やっぱり久しぶりに自分の息子の顔を見るのは嬉しかったのかな)」
父と息子
……家族、か
以前ロンが、Aは僕と同じ有名人だと言っていたけど
全然同じじゃない
こんなにも立場が違う
家族が居ない僕と、家族も才能もあって、
Aにお茶を運ぶ屋敷しもべ妖精
両親に愛されていながら家出したA
贅沢だと思った
我儘だと思った
思ってしまった
自由奔放な彼を見て、僕は、少し…＿＿＿＿
『ハリー？』
「え…」
突然呼ばれた声に顔をあげると、心配そうに眉を寄せたAがこちらを覗き込んでいた
『大丈夫？ ボーッとしてたけど』
「あ、うん…」
まさか「君の文句を考えていました」とは言えず、曖昧に笑って誤魔化す
納得してないのか、尚も言い募ろうとAが口を開きかけるが、ピクっと何かに気付いて視線を正面玄関に向ける
大臣だ
「やあ、A！ハリー！」
『大臣、こんにちは』
僕が挨拶を返すより早く、Aが大臣に歩み寄りハグを交わした
「あぁA、久しぶりだね
試験は終わったかね？ 時間があるなら一緒にお茶でもと思ったんだがね」
『ごめんなさい大臣
あと一教科残ってるから』
親密に大臣と話すAを見て、僕は小さく息を吐いた
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LUNA - マジで想像力やばすぎて尊敬超えて尊敬(？)します。あと、最高すぎます｡ﾟ(ﾟ^ω^ﾟ)ﾟ｡ (7月31日 0時) (
レス) @page50 id: 5340503e64 (このIDを非表示/違反報告)
せそた - 夢魔のくだりから思ってたんですけど、型月ファンもといFGOユーザーですか？！ 透視の魔眼や詠唱がそれっぽくて思わずコメントしちゃいました すっごく面白いです！ (2022年4月10日 23時) (レス) id: 983e14398b (このIDを非表示/違反報告)
牡丹 - BL要素あるならBLフラグ立てた方が良いかと！違反になってしまうので (2020年10月14日 23時) (レス) id: b919622afe (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - オタクさん» 私も好きです！笑 書いてて楽しいし笑笑 気に入ってもらえて嬉しいです！ (2020年7月4日 14時) (レス) id: 612b09e7e0 (このIDを非表示/違反報告)
オタク(プロフ) - お父さん怖いけど親バカで好き。 (2020年7月4日 8時) (レス) id: 3a06b234dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾆﾉｺｺ
| 作成日時：2020年3月27日 18時
