第159夜 ページ17
月日は流れ
クィディッチ優勝杯で勝利を収めた事で興奮に満ちていたグリフィンドール寮も、一週間経った今では迫り来る試験に誰しもが精神を摩耗させていた
あの双子でさえ
パーシーは
しかもパーシーは魔法省に就職希望らしいので、最高の成績を取る必要がある
そのプレッシャーから日増しに彼は刺々しくなり、談話室の夜の静寂を乱す者には容赦なく厳しい罰を与えた
また、騒がしくなくとも怠けているのが目につくのか、僕にも災難は降りかかった
おかげで、皆が参考書と睨めっこしている間は僕も渋々教科書を開いて過ごさなければならなくなった
好きな時に好きなだけ勉強するのがモットーだったが、致し方ない
でないとパーシーに拳骨を食らってしまう
「A、ここ教えて」
「何度やっても失敗するんだけど、コツとかある？」
「分からないところが分からない」
それに生徒の質問攻めにも疲れてきた
先生に聞けばいいものを、何故僕に持ってくる
てか最後、せめて分からない所ぐらい自分で見つけてくれ
『ヘルエレガル塾は本日閉店で〜す』
何人目かの相手が終わった後、順番待ちしていた生徒にそう言えば「「「えー！！」」」とたちまち声が上がるが、無視してソファーに寝転んだ
暫くして漸く散って行った周囲に内心ため息をつく
早く一人部屋に戻りたいものだ
だけど校長からの許可は未だ出ていない
「A」
すると名前を呼ばれる
「さっきハグリッドから手紙が届いて……
バックビークの控訴が六日に決まった」
『六日……試験が終わる日か』
暗い雰囲気で近寄ってきたハリー達三人に、僕は身を起こして森番からのメモを受け取ると、内容にざっと目を通して眉を顰めた
『死刑執行人も来るのか
やっぱり判決は覆す気がないみたいだね』
僕が考え込むと「そんなことさせるもんか！」とロンが叫ぶ
とは言っても、危険生物処理委員会を父様が牛耳っている限りバックビークの死刑は免れない
僕も控訴のために資料を集めてはいるけど、元より正攻法でバックビークは助け出せるとは思っていなかった
「…どうするの」
ハーマイオニーが問う
『死なせはしない』
僕は短く答えて頭の中で考えを巡らせた
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LUNA - マジで想像力やばすぎて尊敬超えて尊敬(？)します。あと、最高すぎます｡ﾟ(ﾟ^ω^ﾟ)ﾟ｡ (7月31日 0時) (
レス) @page50 id: 5340503e64 (このIDを非表示/違反報告)
せそた - 夢魔のくだりから思ってたんですけど、型月ファンもといFGOユーザーですか？！ 透視の魔眼や詠唱がそれっぽくて思わずコメントしちゃいました すっごく面白いです！ (2022年4月10日 23時) (レス) id: 983e14398b (このIDを非表示/違反報告)
牡丹 - BL要素あるならBLフラグ立てた方が良いかと！違反になってしまうので (2020年10月14日 23時) (レス) id: b919622afe (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - オタクさん» 私も好きです！笑 書いてて楽しいし笑笑 気に入ってもらえて嬉しいです！ (2020年7月4日 14時) (レス) id: 612b09e7e0 (このIDを非表示/違反報告)
オタク(プロフ) - お父さん怖いけど親バカで好き。 (2020年7月4日 8時) (レス) id: 3a06b234dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾆﾉｺｺ
| 作成日時：2020年3月27日 18時
