第156夜 ページ14
(ハリーside)
そんな自由奔放、我が道を行くAだけど、何故好意を寄せられはしても、疎まれる事がないのだろう
全くない訳じゃないけど、今まで彼を嫌う声はあまり聞いたことがなかった
「カリスマ、オーラってやつかねぇ〜…」
「他の奴が同じ態度とってみろよ、直ぐに友人は減るな」
ウンウンと頷き合う双子を尻目に、ハーマイオニーと何やら話し込むAに視線を向ける
今も、話し掛けるタイミングをソワソワと待つ生徒が彼の周囲に溢れ返っているが、Aは気にした風もない
…慣れてるのかな
「なんか構いたくなるんだよな〜」
「気付いたら目で追ってるみたいな
なー？ジニー」
「………突然何よ」
フレッドが不意に近くにいたジニーに話を振ると、彼女は顔を顰めて双子を睨め付けた
「そんな怖い顔するなって！」
「そんな顔じゃ他のライバル達に負けるぞ〜」
「う、うるさい！！」
手近なクッションで双子を殴り付けるジニーの真っ赤な顔を見て、僕は何故か心臓の辺りがキュッと締め付けられた
なんだろう、これ…
「Aってモテるの？」
それ以上見たくなくて話を逸らすと「「モテる」」と双子が即答する
「Aって結構高嶺の花っぽい所あるだろ？
実際はそうでも無いけど」
「だからちょっと優しくされたり話し掛けられたりするだけで、女子は自分が特別になった気になるんだってさ」
「「それでコロッと落ちちゃうわけ」」
「へぇ…」
女子の機微に聡い双子を意外に感じていると、「「っていうのをレイブンクローの女の子から聞いた」」と暴露した
「ま、中には金目当ても結構いるみたいだけどな」
「玉の輿狙ってんのかねぇ」
だが金持ち故の弊害もあるみたいだ
金や権力を目的に近付いてくる人達
僕だったら人間不信に陥りそうだ
「あ、ハーマイオニー
……Aと何話してたの？」
そこで話し終え、近くにロンが居ない事を確認したハーマイオニーが近くに来る
ジニーが落ち着きなく問うと、何故かハーマイオニーは僕を一瞥して口を開いた
「バックビークの話をちょっとね
控訴の準備を手伝ってもらおうと思って」
そう言って疲れた様にため息をつく彼女に僕は慌てて謝罪を入れる
「ごめん、僕も手伝うよ」
「いいえ、ハリー
あなたは優勝杯に向けて集中して
……その代わりスリザリンをボコボコにしてね」
目を尖らせるハーマイオニーに、僕は怖々と首肯で返した
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 631人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハリーポッター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
LUNA - マジで想像力やばすぎて尊敬超えて尊敬(？)します。あと、最高すぎます｡ﾟ(ﾟ^ω^ﾟ)ﾟ｡ (7月31日 0時) (
レス) @page50 id: 5340503e64 (このIDを非表示/違反報告)
せそた - 夢魔のくだりから思ってたんですけど、型月ファンもといFGOユーザーですか？！ 透視の魔眼や詠唱がそれっぽくて思わずコメントしちゃいました すっごく面白いです！ (2022年4月10日 23時) (レス) id: 983e14398b (このIDを非表示/違反報告)
牡丹 - BL要素あるならBLフラグ立てた方が良いかと！違反になってしまうので (2020年10月14日 23時) (レス) id: b919622afe (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - オタクさん» 私も好きです！笑 書いてて楽しいし笑笑 気に入ってもらえて嬉しいです！ (2020年7月4日 14時) (レス) id: 612b09e7e0 (このIDを非表示/違反報告)
オタク(プロフ) - お父さん怖いけど親バカで好き。 (2020年7月4日 8時) (レス) id: 3a06b234dc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ﾆﾉｺｺ
| 作成日時：2020年3月27日 18時
