第153夜 ページ11
「悪い夢なんかじゃない！」
僕と校長がグリフィンドール寮に着いた時、ロンの悲痛な声が耳に届いた
「目が覚めたら、シリウス･ブラックが、ナイフを持って、僕の上に立ってたんです！」
それを聞いた周りはやれやれといった雰囲気で、ロンの言葉を真に受けてないようだった
マクゴナガル先生以外は
「ウィーズリー、それは本当ですか？」
「嘘じゃない！！ あの人が見たかどうか聞いてください！」
ロンの指差した先、太った婦人に代わり門番を務めるカドガン卿に皆の視線が集まった
「カドガン卿、今しがたグリフィンドール塔に男を通したかね？」
入口近くに待機していた校長がマクゴナガル先生に代わり、門番に尋ねる
談話室にいた全員が息を殺して耳をそばだてた
「通しましたぞ、校長！」
カドガン卿が叫ぶ
談話室が同時に愕然として沈黙した
「合言葉はどうしたのじゃ」
「持っておりましたぞ！」
校長の質問に卿は誇らしげに剣を掲げながら答えるが、持っていたとはどういうことか
「校長、一週間分全部持っておりました！小さな紙切れを読み上げておりましたぞ！」
『あちゃ〜……』
誰か物忘れが多い生徒が律儀に、そして迂闊にも合言葉をメモしていたのか
そしてそれを愚かにもブラックに奪われた、と
「誰ですか
今週の合言葉を書き出してその辺に放っておいた、底抜けの愚か者は、誰ですか」
マクゴナガル先生の声が震えている
咳払い一つない静けさを破ったのは「ヒッ」という小さな悲鳴だった
ネビル･ロングボトム
彼は頭のてっぺんから足の爪先までガタガタ震えながら、そろそろと手を挙げていた
「A」
『ん？』
凍りついた空気を破ったのは、校長の静かな声だった
「君は自分がブラックに襲撃された原因に心当たりは？」
「A、君も襲われたのかい！？」
ロンの目が驚きで見開く
僕は『まぁ…うん』と軽く返事をし『原因かぁ…』と頭を捻った
あの差出人不明の手紙や逃走に加担した事が頭をよぎるが、報告するのはやめておこう
直感がそう告げている
『ないな』
「……そうか」
納得したのかしてないのかよく分からない視線をしらばっくれて躱す
「ではAには暫くグリフィンドール寮で過ごしてもらう」
『…………は？』
しかし校長の突然の発言に、僕のみならず談話室にいる全員が唖然とした
『…冗談だよね？』
「わしは本気じゃ」
先生は静かに続けた
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LUNA - マジで想像力やばすぎて尊敬超えて尊敬(？)します。あと、最高すぎます｡ﾟ(ﾟ^ω^ﾟ)ﾟ｡ (7月31日 0時) (
レス) @page50 id: 5340503e64 (このIDを非表示/違反報告)
せそた - 夢魔のくだりから思ってたんですけど、型月ファンもといFGOユーザーですか？！ 透視の魔眼や詠唱がそれっぽくて思わずコメントしちゃいました すっごく面白いです！ (2022年4月10日 23時) (レス) id: 983e14398b (このIDを非表示/違反報告)
牡丹 - BL要素あるならBLフラグ立てた方が良いかと！違反になってしまうので (2020年10月14日 23時) (レス) id: b919622afe (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - オタクさん» 私も好きです！笑 書いてて楽しいし笑笑 気に入ってもらえて嬉しいです！ (2020年7月4日 14時) (レス) id: 612b09e7e0 (このIDを非表示/違反報告)
オタク(プロフ) - お父さん怖いけど親バカで好き。 (2020年7月4日 8時) (レス) id: 3a06b234dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾆﾉｺｺ
| 作成日時：2020年3月27日 18時
