第68夜 ページ23
なんとなくホグワーツに迫る脅威に気付いたからといって、僕は何をする訳でもなく今まで通りに過ごした
最初はダンブルドア先生に言った方がいいのかな、と悩んだりもしたが、証拠も実害も無いし、なによりヴォルデモートの不況を買うと面倒なので、放っておく事にした
そんなこんなで今日はハロウィン
数日前にハリー達から絶命日パーティーに誘われたことを思い出し、せっかくだから行ってみようかなぁと重い腰を上げたはいいが、たまたま腐って蛆虫の湧いた食べ物らしき何かを運ぶゴーストを目撃してしまい、行く気が失せてしまった
『あれ食べるの…？ いや、腐ってなかったとしても食べれないと思うけど…』
うっへぇ…と顔を顰めると、僕は進路方向を変え大広間に足を進めた
特に用はないけど、騒がしい所の方があの気配も紛れそうだと思ったのだ
暫くゆったりと歩いていると、曲がり角の先から気配を感じた
夜も更けてきて、生徒は皆ハロウィンパーティーの為に大広間へと向かっているだろうこの時間帯に、彼女は一人そこに居た
僕は来る道を間違えたな、と少し後悔し、まだ僕に気付かずペンキで壁に文字を書き殴っている彼女に声をかけた
『やぁ、落書きは処罰の対象だよ？』
「っ…、」
僕が手を振って挨拶すると、バッと振り返った彼女＿＿＿いや、"彼"と言うべきか＿＿＿が驚いたように目を瞬いた
『"秘密の部屋は開かれたり"、ね
やっぱり貴方だったんだ』
「……へぇ」
壁に書かれた文字を読み上げると、ロンの妹の皮を被った彼は、何が面白いのか口角を上げて笑った
「随分と察しがいいのね」
『口調、無理しなくていいよ？』
「おや、では遠慮なく」
いつもの少女らしさは何処に行ったのか、今は見た目はロンの妹でも、溢れるオーラは闇の帝王そのものだった
「いつか接触を図ろうとは思ったが、まさかこんなに早く会えるとはね」
『僕も会う気なんてさらさらなかったんだけどねぇ…』
「未来の主に向かって酷い言い草だな」
『ごめんね、怒らないで』
あはは、と詫びれず笑うと、彼も「まぁいい」と壁に向き直った
「どうせ君はいずれ僕のものだ。今のうちに減らず口を叩いておくんだな」
『…僕は道具じゃないよ』
不貞腐れて言うと、ヴォルデモートは「そうだね」とあっさり肯定した
しかし
「そう、君は道具じゃない、人形だ
俺様に仕える以外、生き方を知らない可愛い人形」
ねっとり笑う姿に、ぞわりと悪寒が走った
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たると - 誕生日が、一緒だー!!!!!!!!!!!やったー!!!!!!!!!!!!!! (2020年11月22日 18時) (
レス) id: 4d06b37767 (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - 雪見だいふく魚味さん» ご指摘ありがとうございます！Miss.とMs.が混ざった謎の新しい単語を生み出してしまいました…笑 修正しておきました、報告感謝です！ (2020年2月16日 23時) (レス) id: cf3401d433 (このIDを非表示/違反報告)
雪見だいふく魚味(プロフ) - １つ気になったのですが、第94夜の『Mis,』って，『Ms,』ではないか？と思いました。英語はまだ習い始めたばかりなので，そう言う表現もあるのかもしれませんが，少し気になったので，報告させていただきました。長文失礼しました。 (2020年2月16日 22時) (レス) id: 2d7f9b3bbb (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - オタクさん» ありがとうございます！ ハリーみたいに真っ直ぐなザ･主人公もいいけど、ちょっと複雑な主人公も良いですよね！これからも二人の対比にご注目ください！ (2019年7月16日 0時) (レス) id: cf3401d433 (このIDを非表示/違反報告)
オタク(プロフ) - 光と闇の主人公同士ですな。素晴らしい (2019年7月15日 2時) (レス) id: 3a06b234dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾆﾉｺｺ
| 作成日時：2019年2月8日 21時
