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やらかした ページ48

体育館の中に併設されている体育準備室にこっそりと入る。すぐ目の前にバトンが入ったケースが見えて、それを手に取る。



 ジフンくんに頼まれたお使いはこなした。



 校舎に入ったついでに、教室からタオルを持って来よう。外は暑くて仕方がない。



 そう思った私はリレーのバトンを持ったまま、2年3組の教室へと向かった。








『……あったー』



 自分のロッカーの中に入っていたタオルを取り出す。



 よし、もう用は済んだから、早くジフンくんの所に行かなくちゃ。



 2年生の教室は2階だから、1階へと繋がる階段を下りる。



 そして、私が1段目の階段を踏もうとしたときだった








 ドンッ








 何かに背中を強く押され、そのまま私はバランスを崩す。








 足が階段の1段目を踏み外して、体が変な風に宙に浮く。








 そしてその後すぐにやってきたのは、踊り場に響く鈍い音と、全身に走る痛みだった。







 
『……いっった……』








 ……どうやら、私は階段から思いっきり転げ落ちたみたいだ。



 持っていたリレーのバトンもタオルも、床に投げ飛ばされてしまった。



 拾わなきゃいけないけど、足が悲鳴を上げていて思うように起き上がれない。





『……や、やってしまった……』





 誰かに肩を貸して欲しいけど、体育祭の真っ最中だから、皆は校庭に出ている。





 どうしよう。





『た、助けてー……』





 誰にも届かない掠れた声を出す。





 痛い……ものすごく痛い。何本か骨やっちゃったんじゃないか、コレ。





 早くジフンくんにバトンを渡さないとリレーが始まっちゃうのに。





 まるで芋虫みたいにノソノソと体を引きずる。








 そこで、2階の廊下から誰かがヒョッコリと顔を出し、階段の上から私を見下ろした。








「……Aちゃん?」

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琉花(プロフ) - すななさん» 嬉しいです……!逆に私はこのコメント読んでニヤニヤしてます← コメントありがとうございます!頑張ります! (2020年3月11日 18時) (レス) id: 37bceb1891 (このIDを非表示/違反報告)
すなな - すごく面白くて、このお話を読むのが日課になりそうです笑 1人ニヤニヤしながら読んでます(( ジュンペンなのですごく嬉しいです(ごめんなさい語彙力がないもんで)頑張ってください!! (2020年3月11日 17時) (レス) id: 4e722165d1 (このIDを非表示/違反報告)
琉花(プロフ) - 美亜さん» コメントありがとうございます!このまま青春させられるように(日本語おかしい)頑張ります!! (2020年3月11日 1時) (レス) id: 37bceb1891 (このIDを非表示/違反報告)
美亜 - この作品面白くて好きです!青春小説めっちゃ好きなんで更新頑張って下さい! (2020年3月11日 0時) (レス) id: 20099db12a (このIDを非表示/違反報告)
琉花(プロフ) - えいさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けて感謝感激です……!更新頑張ります!! (2020年3月10日 13時) (レス) id: 37bceb1891 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:琉花 | 作成日時:2020年3月6日 21時

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