大陸の奇跡に全力で恋をした

誕生日 ページ4

当然、断れるはずもなく。



　他の人に頼まれても普通に承諾したけど、ジュンフィくんに頼まれてしまえば、必然的に「いいえ」の選択肢は消えるのだ。





『うん、良いよ』





　私がそう言うと、ジュンフィくんは「ありがとう！」と微笑んだ。
　彼の笑った顔はどんな芸能人の笑顔よりも眩しいものだった。



　「コレに描いてね」という言葉と共に渡された用紙を受け取る。



　要件は済んだので、ジュンフィくんは去って行くのかと思いきや、ジュンフィくんはまだ何かを言いたげに私のことを見ている。





　……そ、そんなに見つめられたら照れるんだけど。





　私が首を傾げると、ジュンフィくんは少し照れ臭そうに笑ってこう言ったのだ。





JN「今日お誕生日なんだよね？おめでとう！」





　そこで私の一目惚れはゴールインした。
　つまり完全に惚れた。



　私は彼のことを認知すらしていなかったのに、私の名前を覚えてくれていた上に、あろうことか誕生日まで覚えてくれていただなんて……！！
　




　お母さん、産んでくれてありがとう。





　私はこの世に生を受け、今この瞬間彼と巡り会えた事を神様に感謝した。

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